フレンチ

ビストロエピス 3月【大阪市 帝塚山】

海外旅行や年度末の忙しさでブログ掲載の無沙汰すいませんでした。。
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私どもの会社の中核は仕出し業であるために4月1日は入社式に使う弁当の注文でてんてこ舞いになるため自社の入社式は毎年3月31日に執り行う。厳かにセレモニーを行い、講師の先生による研修を営業部全員で受講し、そのあとの入社お祝いの食事会を帝塚山の表記の店を貸し切って開催する。

お店が私の自宅の近くなのでよく利用するのだが、それだけではなくオーナーである奥野シェフはスイスホテル(元サウスタワー)の伝説のメインダイニング 『ラツール 』で修行され、フライパンだけを使ってつくる塩とビネガーをしっかり使用したどっしりと腰の据わったクラシカルな味わい深いソースと絶妙の火入れが特徴でそれがとても私の口に合う。最近のフレンチの軽いスタイルとは完全に一線を画している。夜のコース料理は3700円と5300円。この日は軽めの3700円のものを所望する。

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泡で乾杯をして最初はビシソワーズに人参のムースの浮かんだもの。地味な料理なんだけどシェフのビシソワーズは滑らかさとコクが他店のものと比較すると美味しさ歴然。

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赤のさっぱりしたワインをお任せで所望する。大きなホワイトアスパラガスの上にはホタテ貝柱とバルサミコのソース。鶏の白肝等を使って味わい深いスペシャリティーのパテドカンパーニュ。さっぱりした味わいの鰯のマリネは食材の新しさが際立つ。粒貝のエスカルゴ風はエスカルゴよりも間違いなく美味しいと思う。

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前菜その2はオマール海老の身とそのムースをパートフリックに包んでフライパンで焼き上げたもの。パリパリしたとうもろこしの皮の中にはプリプリのオマールの身と滑らかで味の濃いムースが入る。パセリバターのソースも上品なんだけどパンチがあってかなり美味しい。このようにフレンチの原則はしっかりと守りながらクリエイティブかつガストロミチックな魂の入った料理を作られる。
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薄い豆のポタージュは一口いただくと口の中が素材の上品で繊細な甘味と豆臭くない豆の香り?で満たされる。浮かんでいるのはオリーブオイルとミルクの泡とコクを出すためのベーコン。この季節ならではのスペシャリティーに同伴者皆感激。

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メインディッシュは子羊のペルシアド仕立て。ペルシとパン粉、ニンニクのみじん切りを合わせたものを付けて調理したもの。仔羊料理の定番なんだけど赤ワインのソースの美味しさと相まって骨の縁まで一気に平らげてしまう。けれんのないベーシックな美味しいフレンチを気兼ねなくカジュアルな気分でに食せる此方の店を代表するもの。

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デセールは「ヌガーグラッセと伊予柑のジュレ プロフィットロール添え」
ヌガーグラッセは胡桃をフライパンで炒ってからミキシングをするところから始まる。一口いただくと口の中が胡桃の香りでいっぱいになる。口溶けもよく滑らかでコクのあるグラッセはこちらのお店を代表するデセールとなっている。

添えられた伊予かんの甘味との相性もよくフランボワーズソース、アングレーズソースをつけると味わいと甘味がより複雑になる。本当は甘いワインと合わせたかったが次回の楽しみにする。

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この日のワインは4種類。シャンベルタンとシャトーマルゴーが秀逸。こちらのシェフの作る料理は何を食しても仕事はメゾングランのレベルで価格はとてもリーズナブル。席数が12席なので予約は必須。。。本当はあまり人に教えたくない帝塚山の宝のようなお店です。

住吉区帝塚山東1-3-36カーサ帝塚山B1F
06-6675-0211
定休日:火曜日の夜と水曜日

大阪市 帝塚山 フレンチ

なかの家【大阪市 梅田/JR大阪】

梅田スカイビルの近くにあるビストロ。山小屋のようなファザードが特徴。内装も山小屋のようでなかなか面白い。メニューはパスタ等もあるんだけど普通のビストロのものとは全く異なる。店主も山小屋の親父のような感じ。

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ランチタイムのハイコスパのメニューが有名だが全国から取り寄せた素材にこだわったディナーの料理も秀逸でいつも満席。この日も若い女性客を中心に20席くらいのお店はパンパン状態。

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最初にバゲッド登場。谷六の空堀商店街ブーランジェリーイエナのものでパリパリのフワフワ。噛めば味がしっかり出てくる長時間発酵タイプ。

メニューはグランドメニューとその時期と仕入れに合わせたこだわりの野菜で構成される。産地がしっかりとしたいい食材をいろいろな調理方法で提供するのが特徴。この日の食材は徳島産の枝付き苺を使った天ぷらやポトフ風のおでん(ポデンと表記)、宮崎産の都萬牛のイチボ肉、高知産の四万十鶏、フルーツトマト、鰹、文旦、兵庫産のホタルイカ、大阪産の河内鴨や芽キャベツ、福岡産の恵美須牡蠣、カナダ産の活ムール貝など食べたいもののオンパレード。

まずはこちらのお店の代名詞というかマストメニューが「前菜盛り合わせ1800円」。バケットをつけると+300円。

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しばらくして山積みのマウンテン状態で出てきた前菜はこんな感じ。以下内容・・・

・カリフラワーのサラダ
・巨大なブロッコリーのガーリックオイル和え
・ゴツゴツ感を残したポテトサラダ
・タラコの燻製・べったら漬けの燻製(かなりハイレベルなのにビックリ)
・カマンベールチーズの味噌漬け
・プティベールのココナッツミルクドレッシング和え
・もやしのナムル(自家製酢とナンプラーで味付けしたもの)
・パプリカと根菜のピクルス(かなり美味しい)
・枝付き巨大イチゴの天ぷら
・菜の花の辛子酢味噌和え(和のテイスト・・)
・鶴橋で買ったキムチ
・ピスタチオの燻製(これも初めて頂いた)
・ホタルイカの沖漬け
・赤軸水菜(これは美味しい・・・)
・うずらの卵の酢漬け
・サメの軟骨の梅肉和え(これはよくあるものだけど結構ハマル味)
・イワシの柔らか煮(これは死ぬほど柔らかかった・・・)
・シャケと明太子のディップ
・豚肉のリエット
・海老味噌と豆腐のムース
・サーモンコチュジャン和え
・ポークパテと金柑の甘露煮
・自家製イカの塩辛

驚愕の23種盛り・・・・すべてエッジ効いたお酒がすすむものばかり。これだけで腹パン状態。。

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スペインの安旨ワインを所望する。フルボディだけどかなり滑らか。フルーティでレンゲの花の香りもして複雑でスパイシー。酒屋で1000円以下だと思うんだけど思いのほか美味しいのにビックリ。

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ここで店主さんがサービスと言ってカレーを出していただく。スパイス感がしっかりあってランチでは大人気なんですというサービス係の女性の弁。口に入れると今まで食べたことのないようなスパイス感が口一杯に広がる。一口いただくと頭の毛穴が開き、首から上の毛細血管がぶちぶち切れる音がする。ワインの味が全くわからなくなるような破壊力がある。

前菜とサービスカレーでかなりお腹が膨れたので目の前にあったムール貝を所望する。

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しばらくしてダッチオーブンに入って登場。ワイン蒸しにされたムール貝・ガーリック・芽キャベツはボリューム満点で食べ応えあり。白ワインがすすみまくる。

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巨大な丹波産有機ラディッシュも添えられていい口休めになる。お店の音楽はJ-POP70〜80年代でドンピシャで素敵すぎる。店主もサービス担当の方も人柄がよくお客を楽しませようとする姿勢が素晴しい。財布に優しい会計がとてもうれしい。

2016-03-21 08.05.59

食後はすぐ近くで素敵なバーを見つけて上質のテキーラで瞑想タイム。いい休日でした・・・・

大阪市北区大淀南1-2-10 (梅田スカイビルの西側)
TEL 06-6455-7739
ランチ/11:30~14:30(L.O.14:00)
ディナー/18:00~23:00(L.O.22:00)

なかの家創作料理 / 大阪駅西梅田駅梅田駅(阪神)

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 梅田/JR大阪 イタリアンバルフレンチレストラン

ワッシーズダイニングスープル【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

四天王寺のワイン専門店「Wine Store Wassy’s」直営のレストランを友人と訪問。ワインの品揃えとそのコスパは大阪では比類なし。中之島ダイビルにも最近出店。1階にワインショップがありそこで購入して持ち込んでも抜栓料が2000円と言っていた。土日はもちろん平日も満席になることが多いのでこの日は開店のタイミングを狙って伺う。場所は四天王寺夕陽ケ丘駅から徒歩2分くらい。オーナーが鷲谷さんなのでワッシーズと言う名前らしい。私は鷺岡なので「サギーズ」かとひとりごちする。

1階のワインショップの横のエレベーターで3階にあがる。入って右側にテーブル席があって正面にカウンター席。厨房を見ながら食すことが出来る大きな1枚板のカウンタ−席もゆったりしているので個人的にはお勧め。

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お始めはテタンジュ・ノクターン・スリヴァーの限定ボトルをすすめていただいたので所望する。辛口のシャンパンもいいけどフルーツの芳醇で繊細な香りと熟成した旨みが乗った滑らかでまろやかな味わいはまさに夜想曲。泡も柔らかで余韻も長くすっきりしすぎないのがいい。最近よく見るものだけどショパンのノクターンのように何とも言えない脱力感と神経を麻痺させるような無重力感を感じさせる味わい。

こちらのお店はコース料理もあるけど個人的にはアラカルトがお薦め。この日は好物のオマール海老と鴨肉をメインにしてサイドメニューとお酒はすべてお店のスタッフにお任せする。

最初から最後まで同じワインだと上質なものでも飽きがくるので最近は事前に申し上げて食事にあう上質なものをグラスで所望するようにしている。

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最初のワインはトレフェッセン・エステート・ナパバレーのドライリースリング2014を季節の野菜のサラダ1300円とともにいただく。酸味と果実味がしっかりしたリースリング独特の香りのすっきりドライな口当たり。和食にも合うであろう飲みやすさが特徴。あまり冷やさないのが個人的には好み。料理との相性はさすがである。

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皿の中身はハヤトウリのアンチョビソース、トマトのジェノベーゼ、黄人参のマリネ、クスクスと雑穀のサラダ、重茂の昆布、胡瓜のミント風味、紅心大根のマリネ、黄金芋とリコッタチーズのサラダ。しっかりと手をかけられていて素材も上質でとても美味しい。

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好みで自家製のワイン塩をつけていただくことを薦められたが不要であった。

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こちらのお店でずっといただきたかったスペシャリティの「トリュフのスクランブルエッグ2400円」を所望。つい最近、総料理長の岩田勝己シェフが自ら産地まで訪問してトリュフ市のセリで買い付けた、今が旬の新物と言っていた。フランスのオプスで現地価格1キロ10万円くらいと聞いたことがある。

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私はトリュフ中毒なので追加料金2000円を払ってトリュフを倍増していただく。こういったシンプルな料理ほど素材感が際立つ。スクランブルエッグの熱でトリュフの香りが器の仲で爆発する。卵のなかにも細かく刻まれて入っているので口の中がトリュフの官能的な香りに満ちあふれ、鼻腔を通って脳幹を刺激する。かなり贅沢な味わいに気を失って卒倒しそうになる。卵や生ハムなどとの相性は素晴しく良い。これぞまさに大人の味わい。

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これに合わせていただいたのがジュエルゴット・ピノノワール2013。サンタバーバラとモントレーの2つの畑の葡萄をブレンドしたもの。バランスもよく果実味に溢れた味が主張しすぎないソムリエールのナイスセレクションの佳品。

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活オマール海老のまるごと一匹ロースト マンゴーソース 4200円は石釜で高温で一気に焼き上げる。火入れは完璧なんだけど海老のサイズと身が痩せていたのが残念・・・料理はどれも優しい味わい。

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この料理にはナバロヴィンヤードシャルドネ2012を合わせていただいた。エレガントだけどピュアな味わい。しっかりとした果実味とコクがあり甲殻類にドンピシャ。スタッフの方は全員ソムリエさんなのでワインのことならなんでも知ってらっしゃるのが素晴しい。ワインの品揃えは常時1000種類らしい。バケットはお店の近くの有名なブーランジュリー・パリゴさんんもの。

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鴨ロース肉は塩だけで味を付けたものを普通にカットしたもの、超厚切りで噛み締めて食べるものと3種の形でプレゼンテーション。岩田シェフがわざわざ出てきて説明いただく。ソースは定番の根セロリ。あしらえの金柑と鴨肉がいい相性を見せる。

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これに合わせていただいたのが ナバロ・ヴィンヤード・ピノノワール2012とクロデュヴァルピノノワール2013。双方を飲み比べするとナバロンは予想とは異なり少しクセのある香りと味にびっくらポン。かなり個性的でベリー系の味なんだけどかなり複雑な味わい。クロデュヴァルはナパバレーによくある渋みも少なくまろやかで酸味のバランスも良くてとても飲みやすい。樽香もしっかりと効いていて味わい深い。味の違いがとても面白い。

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この日ソムリエール一押しのスターレーン・カベルネソービニオン・ハッピーキャニオン・オブサンタバーバラ2010をチーズと一緒にいただく。もちろん今までいただいたことのないもの。カリフォルニアワイン独特の繊細な香りとかなりスパイシーかつコクと旨みが凝縮されたフルボディの熟成されたもの。

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特別に出していただいたチーズはシェフがハンドキャリーで持ち込んだという噂のアルプスのフレッシュチーズ3種。サヴォア地方で歴史が最も古いらしい粘りがあって少しだけ酸味のある軽やかな味わいの「トムオサヴォワ」。山羊のミルクで作ったを熟成させないフレッシュな優しい味わいの「シェーブル」。藁で包まれたチーズの3種はよく似た味わい。どれもアルプスの少女ハイジがチーズの塊を木の枝で刺して焚き火で炙ってパンに乗せて食べるシーンを思い出させる山の味わい。

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これにはチーズと相性のいいシャトーグラン・カラモンメディテラネ・アリカンテ2012を選んで出していただく。【C】のマークのジャケットもユニーク。甘い香りと酸味や苦みが特別なチーズやドライフルーツの入ったバケットによく合う。フォアグラとも相性はいいだろうなと思いながらいただく。最後はサプライズの誕生日ケーキの登場。スタッフの皆様に思いがけず祝っていただく。皆さん忙しいのに恐縮である。

素敵な女性オーナーもアットホームな雰囲気を持ってかいがいしくお世話をしてくれる。これだけ上質なグラスワインを味を比べたり楽しみながら心地よくいただけるお店はあまりないかもしれない。帰りはマダムとシェフが外までお見送りいただく。ワインも料理も接遇も大満足でした。

大阪市天王寺区六万体町5-13 Wビル 3F
06-6774-9000

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 フレンチ