フレンチ

ビストロエピス 1月

幹部社員を連れて表記の店で年末年始のお疲れさま会をする。この日は10名の貸し切りでお願いをし、奥野シェフにお任せコースで設えていただく。最初にキリンの生ビールで乾杯をして皆で互いに労をねぎらう。此方の店は自宅から近いこともあり美味しいフレンチを気兼ねなく思いっきりカジュアルに食べたいと思ったときによく利用する。

2016-01-11 17.47.15

アミューズは「バニラ風味の金柑スモークサーモンヴィシソワーズのブランマンジェキャビア添え」サーモンの塩分と金柑の酸味、バニラで香りづけしたサワークリーム、バジルソースのバランスが素晴しい。ビシソワーズのブランマンジュの上にバルサミコのソースとともにキャビアを載せたものもかなり計算されたものでとても軽いんだけど美味しさの余韻がずっと口に残る佳品。

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スモークしたシャラン産鴨胸肉のローストあんぽ柿添えは完璧な火入れを施した後、瞬間君制する。上にはあんぽ柿を添える。それぞれの相性がバッチリなのは言わずもがなである。

パンチのある必殺のきめ細やかでコクのある赤ワインソースは比類ないくらいに美味しい。此方のシェフはコンベクションなどは一切使わず小さな火口で昔ながらの方法でフライパンだけでクリエイティブかつガストロミティックな魂の入った料理を黙々と作られる。

2016-01-11 18.11.11

「フォアグラのポワレ七草とトリュフのリゾット添え」は七草がゆのイメージと言っておられた。オーセンティックなトリュフとポルト酒のソースで供するシェフの料理はまさ王道まっしぐら。美味し過ぎてパンでソースを拭き取りまくる。パンは店の前のポワール本店のもの。バターの良さが際立つ美味しさ。フォワグラを口に少し残してワインとともに咀嚼するとフォワグラの脂の滋味とワインが舌の上で調和し、貧血を起こしそうになるくらいうっとりとした味わいを感じる。

この日のワインは赤は「コート・デュ・ローヌビュルル2011年」(グルナッシュ、シラー、サンソー)で白は「ジョセフド ルーアンリュリーブラン2012年」(シャルドネ)を所望する。

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大好物のキノコのポタージュはシェフのスペシャリティ。いつポルチーニの香りがするけどマッシュルームと椎茸を炒めて作っているだけらしい。かなり濃厚で香りも高く比類ないくらい美味しい。

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ポアゾンは「スズキのポワレ ブールブランソース」。シェフお得意のものでこのブールブランソースは酸味の強い白ワインと白ワインビネガー、 刻んだエシャロットを煮詰め、それにバターやクリームを混ぜ込んで作る比較的シンプルもの。しかしながら塩とビネガーをしっかりと使うことで腰が座り、輪郭のはっきりした深みとコクがある味に仕上がっている。少しクセのあるスズキにドンピシャのソースである。魚の火入れは当然完璧。

翌日天王寺の某ホテルで全く同じものを食したが全く味のない水臭いものだったのにビックリでほぼ残してしまった。少しマスタードが入っているのか味の膨らみも陰影もあってパンを沢山お変わりしてソースをすくって食べまくる。

2016-01-11 18.59.13

ヴィヤンドは「黒毛和牛のロースト赤ワインソース」当然トリュフが一杯入ったもの。火入れも素晴しく柔らかくて味が深くて美味しいとは社員君の談。普通のコメントなんだけどこれが最高の褒め言葉。どこにでもある料理がどこよりも美味しい。

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デセールは「ヌガーグラッセと伊予柑のジュレ プロフィットロール添え」

ヌガーグラッセはあまり食べる習慣はないけど口溶けも良くてその割りにコクもありナッツなどの食感も面白くてっても香ばしい味わい。伊予かんの甘味と合わせるととてもいいバランスがある。よく添えられるフランボワーズソース、アングレーズソースをつけてもそれぞれ味わいが変化して楽しい。横にあるマカロンのような小さなシュークリームもかなり上質。

昼時は近所のマダムでいつも満席。お店と価格はビストロであるが仕事はグランメゾン級。。 お店は全12席で小さいので要予約。。 詳しくはこちら

住吉区帝塚山東1-3-36カーサ帝塚山B1F
06-6675-0211
定休日:火曜日の夜と水曜日


カテゴリー 帝塚山, フレンチ |

ビストロ ナカノ

所用で守山まで言った帰りに地元の滋賀ネーゼお薦めの一軒家レストランで昼食をとる。琵琶湖大橋の東岸の麓にある。かなり地の利は悪いところではあるがランチは常に満席が続く超人気店。

外観・内装共に黄色を基調とした穏やかな雰囲気。開店して10年と言っておられたが古さはみじんも感じない。メンテナンスがしっかりと行き届いているのであろう。客層はファミリー、カップル女性の友人同士など老若男女問わない幅広いもの。店の真ん中にはピアノも置かれ定期的に演奏があるのであろうことを思わせる。

昼も夜もコース仕立てでランチは1650円を基本にオードブル、スープ、メイン、デザートを選べるようになっている。

2015-12-24 10.46.34

オードブルはキッシュのサラダ仕立て+450円を所望する。この他にもデフォルトの生ハムのサラダ仕立てやパテドカンパーニュー+650円、鮮魚のカルパッチョ+650円、フォワグラのステーキ+1600円など

2015-12-24 10.46.15

スープは季節代わりのクリームスープでこの日は店の横の自家農園で栽培した蕪を使用。マダムの実家が畑をもっているのでそこであれこれ栽培するんですとのこと。これ以外にも野菜具沢山のブイヨンスープを選ぶことが出来る。

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昼シャンでドゥラモット・ブリュットをいただく。コート・で・ブランの畑で収穫されたシャルドネのピュアな風味がとても好み。「サロン」が作られない年の葡萄を使ってこのドゥラモットがつくられると聞いたことがある。ソムリエでもある店のマダムも大好きと言っておられた。「サロン」同様にデリケートでエレガンス、吸い込みがよくしっかりとしたボディもある食中酒にぴったりのお酒。。いつも6000円くらいで酒屋で買うんだけどお店では9000円で販売。ボルドーの一級も沢山取り揃えておられるがどれも良心的な値付けに感心する。

自家製パンはしっとりとしたタイプ。オリーブオイルも上質。

2015-12-23 15.06.47

メインはデフォルトが兵庫産の天然スズキのポワレかブラジル産鶏モモ肉のリソレほうれん草のソースを選ぶことが出来る。

私はフランス産の鴨肉のロースト+1410円を所望する。その他にも国産牛のハンバーグ+650円、本日の魚料理(この日は天然ヒラメのムニエル)+650円、オーストラリア産子羊背肉のロースト+1410円、フランス産鴨肉のコンフィ+1410円、牛バラ肉の赤ワイン煮込み+1410円、黒毛和牛サーロインステーキ130g+4300円と言った感じ。

2015-12-24 10.45.42

デザートは本日のデザートを変更してチーズ3種盛り+150円に変更いただく・

最後に香り高いコーヒーをいただいて店をでる。静かな環境のせいか総じてやわらかでほのぼのとした印象なんだけど料理のソースはクラシカルでしっかりしていて何を食べても美味しかった。お酒も日本酒やカクテル等もあり家族で気軽に利用出来るような工夫がされていてとても好感が持てる。「次回は夜に訪問するね」とマダムに言って記念写真を撮ってから帰阪する。

大津市今堅田3-4-24
TEL:077-571-1156
営業時間:
11:30~15:00(L.O.14:30)
17:30~22:00(L.O.21:00)
定休日:月曜日(祝日の場合火曜日)、第3火曜日

ナカノフレンチ / 堅田駅小野駅

昼総合点★★★☆☆ 3.0


カテゴリー フレンチ, 大津市 |

ラ・フェットひらまつ

中之島フェスティバルタワー37階にあるワンフロアに広がる表記のグランメゾンを訪問。今回は私が総理する30人くらいの団体での会食。パッケージとなった宴会用の9000円の献立をご提供いただく。(飲料込みで税別14000円)こちらはどのバンケットルームも景色が素晴しくこの日の夕刻は淡路島も彼方に見ることが出来た。

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持ち込みシャンパンで乾杯をして最初に小さな箱に入ったマカロンが登場。女性受けしそうな設えはさすが。見栄えだけでなく食してもかなり美味しかったのにビックリ。最初の一皿で6割以上の印象が決定するのでその辺りがしっかりと科学されていることが理解出来る。

そのあとは通年で提供されるグジェール(チーズを練り込んだ一口サイズのシュー)。小さなものであるが最初の一口には最適なものである。

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続いてスプーンに乗ったサーモンとサワークリームの取り合わせはかなり上質感があった。他の方はマグロ料理だったが私が苦手なのを知って代わりにツブ貝の冷菜をご提供いただく。

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「フォワグラのポワレとセップ茸のリゾット トリフの香りがしっかりついたソースペリグー」もこちらの定番料理というか宴会フレンチの鉄板料理。牛肉系のフォンにマディラ酒とみじん切りしたトリュフが入ったソースなんだけど泡状に仕立てているのでトリフの香りがよりしっかりと立つ。万人受けする上質感はとてもいい。

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中がムッチリとした自家製パンもかなり美味しかった。バターはいつものエシレ。LALの国際線でいつもいただく。酸味の効いた香り高いバターはどんなパンでも美味しくなる。

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52度で柔らかく蒸し焼きにした真鯛とハマグリのエスカルゴバター 付け合わせはポワロとクリームチーズを合わせたラビオリ。エマルションされた軽い酸味のあるあっさりとしたサフランソースもまずまずの仕上がり。

他の動物性タンパク質よりも融点が低い魚の脂分を出来るだけ逃がさないようにすることと身にダメージを与えないための調理法で最近界隈のレストランでこのようないただく機会も多い。以前いただいたときはイマイチだったけど今回は鯛の身がかなりしっとりして火入れと塩の加減も完璧であった

食事は総じて全体的に上品な仕上がりであらゆる年代層の方でも美味しくいただける工夫が随所にされているのはさすが。
ワインもすべてひらまつ直輸入のものらしくこの日はフローラルな感じのリュベロンの白とそれなりにボディもありながら飲みやすいコート・デュ・リュベロ。双方ともにはボディーもあり早飲み系だけどそれなりに美味しい。高価な味わいではないけどクセや嫌みのない、皆が美味しいと感じる上質な味わい。

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シャラン産の鴨肉の炭火焼に季節野菜と赤ワインのソース。これもよくある仕事であるが鴨肉に炭の香りがよく効いており下に敷かれたマッシュポテトとの相性もまずます。宴会料理にすると肉の質も含めレベルは高いと思われる。

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デセールは写真の通り。

ミニャルディーズは一口サイズでどれも美味しい。ホテルを含めいろんなところで団体での宴会フレンチをいただくことが多いけど、美味しさと上質感ではリッツカールトンとともにこちらが大阪では双璧であると思われる。

さらに特筆すべきはこの日のサービス責任者の義富綾乃氏の気配りと先を読む力、卓越したコミュニケーション能力に代表されるスタッフ力である。この部分は他のホテルやレストランを完全に凌駕していると確信して店を出る。

北区中之島2−3−12
中之島フェスティバルタワー37階。


カテゴリー 肥後橋, フレンチ |