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イルポーペロ ディアボロ 3月【大阪市 大国町】

大国町にある木津市場の横の木津まち横丁の一角にあるイタリアンを訪問。私が敬愛する羽田シェフの料理は卸売市場で仕入れる上質の魚を中心にしてシェフならではの独創性と芸術性と論理的、科学的な異なる食材の組み合わせが突き抜けている。また和のテイストを料理に忍ばせながらシェフならではの世界観のある唯一無二の料理にいつも酔いしれてしまう。

このブログでもこちらのお店はよく紹介させていただいているが個人的にこちらの店以外のイタリアンは全く行く気がしない。

店名の由来は羽田シェフの修行先のミシュラン一つ星の北イタリア、リミニ州の同名本店から暖簾分けを許されたもの。シェフは現在は辻調理師専門学校の先生もされておられる。

ここ最近はカウンター6席だけを使いシェフが料理をしながら接客・サービスもしておられる。緻密に料理を作る手元が見えるのも嬉しい。

座付はワカサギのフリット。あしらえは菜の花にモロコのペーストとクルミとジェノベーゼソースをかけたもの。その下にはカボスの発酵ソースとカボスの皮のピュレが敷かれている。

続いては細かくカットした新鮮なアオリイカとフキとウイキョウ(フェンネル)のサラダ。添えられたイカゲソとイカ墨を合わせた固形物が香ばしくて美味しすぎる。

続いては旬のヒラスズキの上に根セロリのスライスと山ワサビを添えたもの。
フレッシュヨーグルトとデコポンが敷かれていてさっぱりした柑橘系のソースはヒラスズキの骨で取った出汁ととレモンを煮詰めたもの。。

青森産ののガス海老(トゲクロザコエビ)とアスパラのソテー。上にはアーモンドミルクの泡がかけられて底には海老の頭と卵黄のソースで作ったさっぱりしたソースが敷かれる。

ソース一つとっても手間暇がかけられていてシェフは朝の9時から17時頃まで休む間も無くずっと店で仕込みをしていますと言っていた。

フルーツトマトをオーブンでセミドライにしてマグロのスープを使って戻した物の上に
鱈の塩漬けに鱈の白子を合わせたムース状のものを乗せてイワシとオレガノのスープとともにいただく。口休め的なものだけど手間がかかりまくり。

丁寧にフライパンだけでミディアムに火入れされた鰆のローストと新玉ねぎをガルバンゾブイヤーベースをスパイシーに仕上げたスープと一緒にいただく。付け合せは赤玉ねぎ、アンチョビ、ケッパーを刻んだ物。

オプションで尾長鴨の胸肉のロースト。料理を始める前に食材のプレゼンテーション。1ヶ月熟成させたと言っておられた。

この料理はイタリアの修行先のスペシャリティとのこと。時間をかけて焼き上げた肉の塊を丁寧に解体するシェフの姿を見ながらワインをいただく。

レアに仕上げた胸肉部分と別にササミと内臓とモモ肉も添えられる。内臓の香ばしさが秀逸。あしらえは新じゃがのピュレと金柑のキャラメリゼと葉ニンニク。

最後はフグの身と下仁田ネギとレモンの入ったラビオリのスープ仕立て。スープはスッポンとトビウオで取ったもの。とても滋味深くて和食の椀物のよう。

ドルチェは白豆を氷のパウダー状にしたもの苺とラム酒のソース。香りづけに桜の葉の塩漬けが入る。かき回していただくとパウダーが溶けて全体が馴染むようになっている。

安納芋とハトムギが鋳込まれたチョコレートドルチェをエスプレッソでいただく。

この日はワインペアリングでお願いする。最初のシャンペンから料理にぴったりのオレンジワインや桃の香りのするワイン、シャルドネから鴨に合わせた赤まで幅広く楽しむことができた。最後はオリジナルのウオッカにコーヒーを混ぜた食後酒までサービスいただき大満足。こちらのお店だけは支払い価格が気にならないプライスレス。。この日も幸せな気分で帰ることができました。

過去のディアボロはこちらこちら

大阪市浪速区敷津東2-2-1-317 なんば木津まち横丁「○(エン)」内
TEL:06-4395-5150
営業時間:18:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 大国町 イタリアン

あらた 3月【大阪市 新大阪/西中島南方】

新大阪に所用で出かけた帰りに西中島南方駅西側徒歩3分の場所にある表記の持つ料理店を友人と訪問。30年以上前から続く老舗でご夫婦2人で切り盛りされていたのが最近はご子息も参戦。

コロナ禍で17時開店のところたまたま30分前にのぞいたら入れそうだったので店前で待つ。普段は開店の1時間前に並ばないとまず入れない。17時ジャストに入店。。

お店はカウンタ−のみ12席。1〜2席は補助椅子で融通を利かせていただける。

最初は瓶ビールで乾杯をしてお任せではなく好きなものを好きなだけ注文する。初めての方は「おまかせ」がおすすめ。常連、リピーターでも「おまかせ」で頼む人は結構多い。

着席したら全員に名物の「和風煮込み」と「大量の刻みネギ」が提供される。新鮮な素材(モツ)を生かしたあっさりめのさらりとした煮込みに七味と好みでネギを掛けて食べる。

いかつい顔面のご主人も話せば親切でフレンドリーなので初めての客や1人客でも安心。食べ方や注文の仕方も丁寧に教えていただける。

続いて好物のチレ(脾臓)の刺身。甘くてトロトロの食感。人間のチレってどこにあるのかな・・・とか会話しながら美味しくいただく。

この店の名物のハイボール250円。キンキンに冷やした酒(キンミヤか韓国の焼酎)を並々と入れてほんの少しだけジンジャーソーダーを足したもの。アルコール度数は14%と奥さんは言っていた。ちなみにこちらのお店のお酒は写真の「特製ハイボール」と「日本酒と「瓶ビール(キリンクラシックラガー)」のみ。

名物のミノのたたきは全くたたいていない生で提供。シャキシャキの食感がとても良い。生臭さ等は全くない。

ご主人おすすめのこの日入荷したての生センマイ。一般的によく見るグレーのものでは無くピンク色。滅多に入荷しない黒毛和牛の生のセンマイとのこと。

ハートの刺身もとても甘くてコリコリの食感。

タンシチューも和牛のものを使用。適度な歯ごたえがあってドミグラスソースじゃなくて和風の味噌味なのがとても良い。

テールシチューもかなり柔らかくてホロホロと身がほどける。国産のテールは希少で取り合いになっていると言っておられた。

最後はテールスープでフィニッシュ。あっさりした味わいは身体からエネルギーが漲る気がする。どのメニューも1品400円。2人で訪問してシェアすれば全てのメニューをいただける。財布にも優しくて高タンパク低カロリーの健康食。入店から退店まで約30分。。いつ訪問しても満足度の高い良いお店です。

前回のあらたはこちら

大阪市淀川区西中島4-2-8
06-6304-5250
定休日:月・日・祝

 

 

 

 

大阪市 新大阪/西中島南方 和食その他料理

米増 3月【大阪市 福島】

定期訪問する表記の店は本湖月出身のご主人の人柄と端正な茶味溢れる仕事に惹かれ個人的に大好きな和食店の一つ。普段の予約は半年以上先になる超繁盛店。JR福島駅から徒歩8分の場所に位置する。この日は18000円税別の料理とのこと。食材によって価格は変動。

カウンター後ろの床には手作りの桃の節句をモチーフにした額と梅の花が飾られる。

大きな蛤にご主人が自分で金箔を貼った器で白酒の食前酒。

煮物椀の蒔絵も蛤となっている。

日本酒の酒器は骨董のバカラ。

料理の写真の掲載はNG。

この日の献立は

・白酒の食前酒
・蓬の新芽を使った葛寄せ、揚げた土筆
・淡路島産の飯蛸と蕗の炊き合わせ 豌豆豆を添えて
・蛤の真薯と独活と菜の花
・明石の鯛の腹部分を新物の青海苔と和えたものと北海道産の雲丹
・すさみの鰹(私のみアカアシ海老のレアボイル)
・金目鯛の焼き物と京都鷹ヶ峰産の葱味噌
・渡蟹の身の入った茶碗蒸し。レアにボイルした内子を添えて
・生湯葉とばちこの天ぷら 蕗の薹のソースでいただく
・鯛の背部分を水だけで炊いたもの 若芽と蕨と木の芽
・浅利と生姜の釜だきご飯
・きよみ柑のゼリー
・手作りのうぐいす餅
・抹茶

ご主人の米増氏もとても朗らかで温かくお客さんへの気配りや会話が素晴らしい。

江戸末期の貝合わせの骨董を拝見させていただく。

京都鷹ヶ峰産の葱。。あまりの太さにびっくり。。

天ぷら用のレアに仕上げられたバチコ。。淡路島産とのこと。

最後は抹茶で締め。茶碗は唐津・・・ご馳走様でした。。

大阪市北区大淀南1-9-16

 

大阪市 福島 和食