南港通りを玉出交差点西に50mのラーメン屋さんの横の串カツ店。安旨の極地といえる内容で店が小さいこともあっていつも満席。若い女性店主が一人で営む。安さと気軽さとこのお方のキャラと食材に対するこだわりが今や時分どきに入店することが難しい繁盛店となっている。
お店は5坪くらいでかなり狭いが女性ならではの小さな気配りがあちらこちらにちりばめられていていこごちはかなりいい。仕込んだ食材を冷蔵庫から取り出して一つ一つ衣をつけて揚げる。この串がすべて100円。
会社で書類の整理をしてたら遅くなりちらっと寄ったらニコニコして迎えてくれたので一人で腰を据えて頂くことにする。
生ビールと共に最初に店主おすすめの牡蠣を頂く。。
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死ぬほど旨い。。。久しぶりにうまい牡蠣の串を食べた気がする。。ホント驚いた。。。洋食屋のカキフライは衣とタルタルソースが素材感の邪魔をする。。特有の生臭さもある。。それを旨さと勘違いしている人が世の中の大半。。
牛肉と豚ヘレ。。ソースはあっさりとした二度漬け禁止系の甘口でとっても食べやすい。柔らかい豚ヘレはニンニクの芽が挟み込んでいる。。ソース以外は塩と醤油を好みで使う。
海老は冷凍だけどブラックタイガーにこだわる。バナメイ海老は安いけど海老の味がしないとのこと。さすがよくわかってらっしゃる。
久保田の山廃純米があったのでぬる燗にしてもらう。串カツと日本酒とってもよくあう。。
里芋はねっとりとした食感がとてもいい。柔らかく炊いて下味をつけて揚げる。もう完璧過ぎて言葉が出ない。この店の串カツはすべて塩で頂いてもいいくらい。。それくらい素材が素晴しく衣が素材の邪魔をしない。
このあと「つくね」「タコ」「たまねぎ」「蓮根」「山芋」を連続して所望。米油と衣が軽いのでどんどん食すことが出来る。
いい酒を発見してしまったので所望。とってもふくよかで火入れしているが故の美味しさがある。
お餅は切り餅じゃなくてお餅屋さんにオーダーメイドしてもらっている。これも塩で食す。豚肉を再び食べて牡蠣を3本所望する。
塩で食べたりソースを漬けたりして頂く。。しかし何もつけずにそのまま食べるのが一番美味しいことを発見。レモン酎ハイで口をサッパリさせながらムシャムシャ頂く。店主の話を聞くと現在は加古川に住まれていて自宅から赤穂の坂越(さこし)まで車で40分走らせて直接産地に牡蠣を買いに行くと聞く。。
塩水パックや剥いた牡蠣とは鮮度が全く違う。牡蠣は殻に入っているから新鮮と言うわけではなく水揚げから食すまでの時間で劣化と酸化が大きく異なり全く違う味わいとなる。
粒はそう大きくはないんだけど味の濃さが鮮烈で水っぽさが全くない。薄衣で揚げることでより味が濃くなる。外国の生牡蠣もよく食べるけど日本の養殖牡蠣が世界で一番美味しいと思う。と言うことで串揚げの牡蠣は最強の牡蠣料理でありこの店はキングオブキングと断言出来る。
またまた牡蠣を5本追加する・・・・ここまでくると中毒状態。。どの牡蠣もそうだけどこれからがより味が乗ってくる。たぶんピークは1月下旬くらいであろう。
とどめに牡蠣を3つあわせて団子にしてジャンボ牡蠣串を特別にお願いする。。火の入り方が異なりそれぞれの部位の食感が味わえてよりジューシーになる。これは普段出しておられないので「のりちゃんスペシャル」と言ってくれたら作って頂けるということ。
牡蠣といえば広島、日生、厚岸、鳥羽、浦村、糸島が有名だけど坂越湾の牡蠣は良質のプランクトンが豊富なので牡蠣の味が濃く旨味が凝縮されていると聞いたことがある。店主が自ら毎日車を走らせて仕入れる牡蠣。。まさにご馳走なり。
最後はむかごを揚げて頂く。19時までのお帰りなさいセットは飲み物と串カツ6本と小鉢で1000円。少しお得。。。
日本一のこだわり玉子をつかった卵かけ御飯は500円。この日は牡蠣の余韻を残したかったので炭水化物は控えた。一人で飲んで食べて6000円。新記録の客と店主のたまう。。
大阪市西成区玉出中2-16-7
06-7505-7385