藤久(ふじきゅう)【大阪市 日本橋】 【大阪市 難波】

日本橋にある表記の和食店を10年ぶりに訪問。若い頃に味吉兆で修行をされたご主人の喰い味重視の仕事は何をいただいても美味しい。私の友人の年配の方々はこの店の和食が大阪で一番と言われる方が多い。

お店はカウンターが8席と2階にテーブルが2卓。料理は昼夜ともに6000円・9000円 ・12000円(全て税別)となっていて品数は全て同じ。今回は予約時に、ご主人の手元が見えるカウンター席にて12000円の料理を品数少なめで所望。料理は寡黙で物腰柔らかなご主人のワンオペ。15年前に一緒に働かれていた奥さんは玉造玉造でkotikazeというお店をされているのは有名。

先付けは大きなズワイ蟹の甲羅で飾られた蟹の身と味噌がたっぷり入った茶碗蒸し。。蟹の足はお酢でいただく趣向。滋味深く温かい茶碗蒸しで凍えた身体が和らぐ気がする。

続いての煮物椀は昔と変わらない突き抜けた美味しさ。彩り豊かな椀種はこの時期の定番の白甘鯛の蕪蒸しで摩り下ろしたカブラの食感と甘さと甘鯛の組み合わせが秀逸。出汁も甘鯛の脂が浮かんでとてもいい感じ。北海道産の大葉百合根と古い割烹仕事の「餅銀杏」にも感動。

この日は最初にハイボールをいただいて椀刺身は和歌山の純米生酒をいただく。

酒器が豊富でどれもセンスのいいものばかり。料理もテンポ良く出てきて、ご主人の仕事のスピードと正確さは見ているだけで楽しい。店内は界隈の店のように力が入っていなくてとても過ごしやすい。。

刺身は平目と炙ったえんがわ、細魚、包丁目をしっかり入れた剣先イカ、赤貝の4種盛。修行先の吉兆のお店ならではの飾りの捻人参と胡瓜が美しい。。

合肴は河豚三昧。口に入れると綺麗に解ける皮の煮凍り。焼き河豚と唐揚げの3種盛り。日本酒が進みまくる。。

強肴は鴨鍋。真鴨を使用。。ヘモグロビンたっぷりの身は野趣あふれる味わい。ふわふわの鴨団子も若い頃に茶事の出張料理でいただいた懐かしい鉄分を感じる個性的な味。兵庫県の宍粟産の葱も鴨同様に力があって食べ応え満点。鴨と野菜が相まったスープは比類なき美味しさ。この料理には芋焼酎の伊佐美をロックで合わせる。

食事はセコガニの殻を器にした蒸し寿司。。これも安定の美味しさ・・・

デセールは走りの苺の盛り合わせとkotikazeの甘味2種。10年振りの訪問だけど全く変わらない丁寧で綺麗でトラディショナルな和食をいただきました。食後にご主人と「10年間こちらに伺えなかったのは、ずっと堀の中にいましてん・・・」というと「知ってます、道頓堀でしょ!」との返しがすかさず入る。

ごちそうさまでした・・・・・・

過去の藤久はこちら

大阪市中央区日本橋2-7-28
06-6632-4037

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丸元 10月【大阪市 日本橋】 【大阪市 難波】

千日前の表記の老舗寿司店を半年ぶりに訪問。大阪ですっぽんを手軽な価格でいただける稀有なお店。35年前から定期的に通っていて今回は5年前から習っているネイティブニューヨーカーの英会話の先生と相伴する。今回も特等席の奥の座敷でいただく。店内はノスタルジックな昭和の空気が満載。毎回全く同じものをいただくけど全く飽きない。9月からすっぽんのコースが500円値上がりしたけどお値打ち感は相変わらず。

1階はカウンターと座敷とテーブル席で2階は完全な座敷で大きな鍋を使ってすっぽんを供される。ゴルフの杉原輝雄さんや叶姉妹さんなどもカウンター席でお見かけしたことも懐かしい。がある。昔はご主人と奥さんがレジに座っていたけど今は引退され、現在は藤山直美さんそっくりの娘さんが店を取り仕切る。

すっぽんコースの前にお造りの盛り合わせを所望する。鱒、締め鯖、タコ、平目、甘海老、剣先イカ、赤貝など。。けれんのないオーソドックスな内容と盛り付けも懐かしく、どれも美味しくいただく。

スッポンの生き血は甘口のワインで割っていただく。多分昔から赤玉ポートワインを使われていたと記憶する。同伴のKitty先生は初めての経験・・・

刺身の後はすっぽんコースの始まり。注文を受けてからすっぽんを潰すので鮮度は抜群。

河豚の皮のような湯引きは腸とエンペラ(甲羅の端)を使用。あっさりしていてプルプルとクニクニの食感楽しむ。柑橘の風味がしっかり効いた強めのポン酢とともに味わう。お酒は麦焼酎を所望する。瓶ごと提供されて飲んだ分のみ量り売り。

続いて大好物のスッポンの内臓のお造り。肝臓と卵、一匹に一つしかないピクピク動く心臓と噛むと苦い胆嚢、腎臓も添えられる。肝臓の色は個体差によって異なるとのこと。

別添えの海苔に巻いて塩を振りかけていただく。ぷちぷち弾ける卵のまろやかさと肝の味わいは比類ない美味しさ。

すっぽんを食べるのが初めてのKitty先生のために女将さんが英訳したものを持参して部位の説明。気の利いたサービスに感動。。

メインのスープは昔から取り分けられて銘々で供される。には旬の甘い白菜がたっぷり入る。白菜、椎茸と白玉餅、すっぽんの色んな部分が入る。ゼラチン質と赤身肉が中心のスッポンは部位ごとに味わいが異なり一匹から100gしか取れない首の部分や後脚の部分などの弾力のある肉が特に好み。この日はモモ部分に黄色い脂が入っていて特に美味しかった。腕は赤身とゼラチン質が一緒に楽しめ、肩部分はあっさりした柔らかさが特徴。エンペラに似た白いハラミもとても美味しい。

2杯目はガーリックパウダーと唐辛子を入れて味変をして楽しむ。

仕上げの雑炊は卵と米のみ。絹のような舌触りでポタージュスープのような感じ。
塩味は強くないけどコクのある優しい味わい。河豚雑炊よりも間違いなく美味しい。

この日のデザートは旬の梨。今回も美味しくいただきました。初めてすっぽんを食べたアメリカ人先生も大喜びでした。

西梅田駅横のプリン屋の店員が猫だった。「ニャン!」と声かけられてあまりにリアルなビジュアルに腰を抜かしそうになりました。。

過去の丸元はこちら

大阪市中央区千日前1-9-9
06-6211-2298
16:30〜23:00
日曜定休

 

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和亨(わこう)【大阪市 心斎橋/四ツ橋】 【大阪市 日本橋】

宗右衛門町のホテルメトロ2Fにある表記の割烹料理店を友人と訪問。こちらのホテルができた頃に何度か伺った記憶があるけど内容は覚えていない。しかしながらこちらの店主の杉本氏は浪速割烹を代表する「喜川」のご出身で先代店主の上野修三が自宅でされていた名店の「天神坂 上野」で働かれていたのを見た記憶がある。

お店はカウンターと完全個室があって今回は個室でアラカルト料理をいただく。接遇は若い修行中の調理師さんが担当し皆さんのキビキビとした所作がとても気持ちいい。

アラカルトメニューは驚くほど大きな巻紙に筆で書かれておりその数(100くらい)の多さとともに見るのにかなり苦労する。

最初の座付は走りの白魚の炊いたものと鮪の有馬煮など。。

刺身はトラフグ刺身とかますの皮目と唐辛子を炙ったもの。

蛤の焼き物。。

烏賊の雲丹乗せと続く。。

名物の和風のフカヒレスープ。とろとろで身体が温まる逸品。

名物のコロッケ和亨流トマトソースを所望。ソースの異なりなどはあるけど喜川で修行された方の店では定番の一品。

こちらも名物のビフカツで酸味の効いた濃厚なソースがとても美味しい。

最後はわらび餅でフィニッシュ。どれも美味しくいただきました。。帰りの宗右衛門町のホストクラブの呼び込みの多さに辟易。。さらに街に人が来なくなるのにね・・・

大阪市中央区宗右衛門町2-13 メトロホテル2F
06-6212-6303

和亨日本料理 / 日本橋駅近鉄日本橋駅長堀橋駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

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