寿司

すし豊 12月

友人と阿倍野神社近くの表記の寿司店を訪問。仕事納めの日だったので超満席。カウンター8席と小上がり2卓の店内なのですぐにいっぱいになる。見た目はどこの下町にもありそうな昭和の空気満載の普通なすし屋。でもワンランク上の寿司をご主人の東京弁を聞きながら比較的リーズナブルに食する事が出来るのとで3ヶ月に1回は気のおけない友人との普段使い会食をする。

01生ビールと共に子芋の炊いたのを所望する。煮こごりになっている部分はアワビの出汁で炊くためのゼラチンと言っておられた
直焼きして供される皮付きの筍は福岡産の高級筍の産地で有名な福岡県の合馬産。 京都の山城も有名だけど合馬の方が先に獲れる。甘皮も味噌をつけて食べるとビールにぴったり。水槽にモロコが泳いでいたのでそれも焼いていただく。養殖なんだけど魚の脂もそれなりにあってしっかり焼きまくると唐揚げみたいになってとっても美味しい。

 

寿司は最初は大阪湾のハリ烏賊。ネタの下に黒ゴマを敷き、イカに塩を塗りスダチを軽くしぼって食す。ハリ烏賊独特のぱりっとした歯ごたえが気持ちいい。炙った肉厚の太刀魚も脂がのっていてとても美味しい。マグロの漬けは私は食さなかったけど友人曰く「美味しすぎる」と言う普通の答え。

02

しっかりと〆られたコハダは旨味もかなり強い。小骨がどうしても気になるサイズなんだけどしょうがない。この時点で菊正宗を燗して頂く。カウンター隣に座るの不動産系の客が店主に「この店の寿司に一番合う酒は」と聞くとご主人は「旨くない酒が一番」「酒が旨けりゃ寿司がまずくなる」との答え。。確かに一理ある。。

飴色の身をした白身の魚は鯛だったと思う。。ねっとりした熟成感と脂感が何とも言えない美味しさ。カンパチの炙りはスダチと塩でいただく。香ばしさと旨さがより引き立っている。

柔らかでジューシーな煮蛤は濃い目の煮詰めがかかるんだけど見た目よりもあっさりしている。これはまさに江戸前の仕事。細魚もかなり新鮮。。ピカピカでコリコリしていてとっても美味しい。

鯖の漬けは加太産と言っていた。かなり大きくていい脂がのっていた。漬けにする事で余分な水分も抜けて旨味が引き立つ。

03

紅ズワイガニは大好物。。寿司にするなら紅ズワイの方が合うかもしれないな。「うちの店で一番柔らかいのがこれ」というフレーズでいつも出される煮鮑。しっかりとした切り付けが美味しい。

「続いてうちの店で一番固いのがこれ」言って出されるイクラ。口の中でいくらが逃げ回り噛むのに難儀するいわゆるピンポンイクラ。。実際に一粒お皿に落としてみるとスーパボールのように弾む。。。北海道ではこのようなイクラは失敗と言われるが川を上がる産卵前の完熟卵を漬けているので旨味はしっかりとある。好みの問題なり。

分厚い身の穴子もとってもおいしい。これは塩で食す。こちらのお店の名物の烏賊の印籠も江戸前の古い仕事。まん中は白子、両端はイカの玉子が入っていて酒がとってもよくあう。これも身、卵、白子の3段階の旨さ。サクッとした身の食感と卵のプチプチ感と白子の旨味が日本酒ととっても合う。

そのあとはかんぴょうを手巻きで巻いて頂いてお酒が残っていたんで自家製のからすみを少し切って頂く。年の瀬にいいものを食す。。代金は飲んで食べて1万円なり。普通に食べたらいつもこんな感じかな。。でも満足感はそれ以上。

大阪市阿倍野区王子町2-17-29
電話:06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日


カテゴリー 東天下茶屋, 寿司 |

ふく吉

今年の6月に開店した西天満の気鋭の寿司店。新地の名店「平野」出身の若きご主人の仕事の丁寧さとええ仕入れで何を食しても「美味しいなあ」とつい口に出るマイブームのお店。

お店の名前は「ふく吉」と書いて「ふくよし」と読む。食べログの掲載も実は私が一番のり。7席のみの白木のカウンターでお任せコースを頂く。

2013-12-05 19.34.27

生ビールと共に座付きを頂く。大黒しめじと炙った薄揚げと水菜のお浸し。特にどおって事ないものなんだけどかなり美味しい。

2013-12-05 19.41.03

お造りは巨大な包丁を使ってゆっくりとひかれる。絹のような舌触りの平目と肝を巻き込んだカワハギ。醤油とポン酢で頂く。。。お任せで日本酒をお願いすると「篠峯」の純米吟醸が出てきた。。美味しすぎるので困った。

2013-12-05 19.48.07

セコ蟹は3倍酢で頂く。外子はいつもは食べないんだけどこの日は身と一緒にムシャムシャと食べまくる。ご主人の綺麗で丁寧な仕事が光る。

2013-12-05 19.59.07

赤貝は対馬産と言っておられた。コリコリして赤貝特有のいい香りがする。日本酒がとってもよくすすむ。

2013-12-05 20.04.36

小口にカットされた鯛の酒盗和え。「この酒盗はあんまり塩辛くないね」と聞くと鯛の酒盗を使っているとの事。まさにお酒がどんどんすすみまくる逸品。

2013-12-05 20.09.06

こんがりと焼かれた琵琶湖産の本もろこ。というか琵琶湖産の自然分布しているものだけが本モロコと言われる。。琵琶湖の漁師は琵琶湖で捕れる魚で一番美味しいと行っているのをよく聞き及ぶ。

春先の卵を持ったものが珍重されるけど12月の本モロコも肴の旨味がしっかりしていてかなり美味しい。こんな小さな魚がどうしてこんな値段するのかと思うくらい高価なものである。

骨も硬くなく身も淡白すぎず嫌なクセもなく魚の旨味が最高に感じられる。聞けばさっきまで生きていたらしい。頭を下にして焼いているので頭の骨はモロコの脂で唐揚げ状態。

2013-12-05 20.15.42

福田氏のスペシャルティのタコの煮物は歯がなくても噛み切れる柔らかさ。イボや皮も剥がれず丁寧な炊き込みにいつも感心する。海老芋の煮物も秀逸。

2013-12-05 20.28.23

温物は北海道産の雲丹と白子の乗った茶碗蒸し。トロトロでフワフワで甘あま。。出汁の加減が完璧。

2013-12-05 20.45.24

この辺りで握って頂く。裏旬のさよりは鮮度がいいのでコリコリしている。熟成させる寿司屋もあるけど関西は活かったものが珍重される。この辺りで麦焼酎の水割りを所望。

2013-12-05 20.47.08

私は食べなかったけど中トロ。。

2013-12-05 20.48.05

今が旬の剣先イカ。細かく目が入れられていてとっても甘い。

2013-12-05 20.48.53

鯖は完璧な締め方。。というか私の好みになっている。というか魚自身の魚体が美味しいのであろう。瀬戸内海産と言っていた。

2013-12-05 20.52.02

釣りの鯵はビジュアルだけでも美味しそう。。ご主人の謙虚な客に対する対応も好印象。。奥さんも見ただけで人柄のよさが伝わってくる。

2013-12-05 20.55.18

レアに湯がかれたシラサエビはポリポリしてとっても甘い。。味噌も美味しくてこれだけ10貫くらい頂きたいと思った。

2013-12-05 21.00.26

煮物椀はブラウンマッシュルームと大根と菜種。。その下に金目鯛の切り身が隠されている。下処理の確かさのため魚の嫌な匂いは全くない。出汁の美しさも秀逸。寿司屋のレヴェルを超えたできばえ。出汁の表面に浮く魚のエキスは芸術的である。

2013-12-05 21.09.05

コハダは一枚付け。。しっかりしたコクと味の深さは焼酎にぴったり。夏のシンコもうまいけど個人的にはこっちの方が好み。

2013-12-05 21.14.34

いつも最後に出てくる穴子は塩と甘たれ。。皮の部分の脂が強烈。。目利きの素晴しさに敬服。ここまで旨味を引き出した穴子の握りはあまり見かけない。。

2013-12-05 21.20.29

最後はかんぴょう巻と卵で締め。。福田様いつもありがとうございます。命の洗濯が出来ます。。これで明日も頑張れるわ。。

大阪市北区西天満4丁目11番8号
06-6809-4696


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すし寛 11月

友人と表記の店を訪問。ざっくばらんに好きなものを好きなだけ食べたいときにいつも利用する。かなりヘビーユースしているお店。御堂筋線の動物園前駅で降りて動物園前商店街の二番街の一番北寄りのエリア。近くには大衆芸能のオーエス劇場がありその南側。

10人余りが座れるカウンター席と4人掛の掘りごたつ式のテーブルが3卓。人気店なので時分どきはカウンターもテーブル席もほぼ満席。常連率8割くらい。創業60年近くでつけ場を仕切るのはイケメンで最近ランニングを始めた2代目。

2013-11-03 19.27.46

ビールで乾杯をしてアテをいくつか頂く。好物の鯛の子の煮付けはあっさりとした塩分控えめのええ塩梅。子芋やインゲンなども添えられて盛りつけも嫋やか。

2013-11-03 19.28.24

高知産の裏旬の破竹筍の煮付け。若布との相性もよくしんみりとした味わいは滋味深い。「ああ美味しいなあ」とつい口に出る旨さ。

カウンターには刷毛で塗る醤油に、鉢に入ったガリ。
関西特有の大衆寿司店であることは間違いないが、天満にあるような廉価店とは少し違う。

2013-11-03 19.29.34

子ダコの煮付けも濃すぎず薄すぎずでとっても美味しい。下処理もしっかりしてあって素材の味もしっかりわかる。。ここで焼酎を所望。。お酒とよく合う。。日本にいてよかったなと思う瞬間。

2013-11-03 20.02.57-1

巨大な子持ちのシャコがあったのでそれも注文。かぼすを絞ってパクパクといただく。。焼酎がどんどんすすみまくる。ここまででビール一杯と焼酎3杯。

2013-11-03 19.42.47

水槽にカワハギが泳いでいたので薄造りにしてもらう。ウマヅラハゲなんだけど巨大な肝を持っていて半分はそのまま、半分は叩いてポン酢に溶いて頂く。肝ポン酢でいただく身はコリコリして上品ではんなりしながらしっかりとした旨味を感じる。かぼすを絞り込んだ肝ポン酢がいい仕事をする。

あらは煮付けにしてくれる。。これがまたお酒をすすめる。。

2013-11-03 20.17.43

ここで冷酒を頂いて寿司をつまむ。巨大な甘エビが3本つけにしたもの。。美味し過ぎる。

2013-11-03 20.19.15

旬の牡蠣の握りは一皿250円。この他天然ブリ、タイラギ貝などを握ってもらって大満足。これで2人で10000円なり。いつも相場の半額。。ええもん食べまくって飲みまくってもこんな勘定。なんか間違ってない?といつも思いながら帰る。

大阪市西成区太子1-15-2
06-6641-6654
15:30~24:00
月休


カテゴリー 動物園前, 寿司 |