カテゴリー:寿司

すし豊 9月②【大阪市 東天下茶屋】

9月初旬に訪問した表記の店を再訪する。前回いただいた鮎が印象的で美味しすぎた為、シーズン終了前にもう一度所望する。

最初は水槽で泳ぐ有田産の鮎の刺身。添えられた蓼の先の実を少しかじりながら新鮮な身を燗の樽酒とともにいただく。続いて鮎の一夜干し。前回は泳ぎ鮎の塩焼きをいただいたので今回は干した鮎を所望。香りは少ないけど干し魚ならではの期待通りの旨味の強い味わいに大満足。甘みのある醸造酒との愛想もとてもいい。刺身にした鮎の頭と中骨とひれ部分の唐揚げも酒肴にぴったり。

最後はメインディッシュのうるか味噌。小さく摘んで旨味の後の苦味を感じながら樽酒を含むとなんとも膨よかな味わいに変化する。このうるか味噌だけで日本酒5合は飲めそうな感じがする。

酒肴で日本酒を飲みすぎて肝心の寿司がお腹に入らないのが玉に瑕。脂のりのいい平目の縁側はもみじおろしとポン酢で、強めに酢でしめた大きなコノシロ、ハリイカの新子は丸々一匹を使用。トロトロ食感の鯖のヅケ、軽く炙ったカンパチ、スフレ状のふわふわ穴子でフィニッシュ。

お酒が残っていたのでハリイカの新子のゲソを最後にいただく。

前回を含む過去の訪問記事はこちら

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

 

大阪市 東天下茶屋 寿司

すし豊 9月【大阪市 東天下茶屋】

8月に自宅を引っ越したので引っ越し先から徒歩圏内にある表記の店を早めの時間に一人で訪問。あべの筋の松虫交差点を南に200m東に入った場所、阪堺線の東天下茶屋駅徒歩3分の場所に位置する。通い出してから30年近くになるお店でこの日も他に客がいなかったのでカウンターのご主人、ご子息と色々な話や昔の写真を見せてもらいながら食事をする。

お店は店外内ともに昭和感満載でカウンター8席と小上がり2卓のみ。大阪では江戸前寿司のパイオニアと言われている。東京新富寿司出身のご主人の東京言葉での寿司の解説もこの店のご馳走。会計はいつも下町価格なのも嬉しい。

突き出しは小芋の煮物。鮑を炊いた出汁で炊き上げているので煮こごり状態となって提供される。

大きな水槽に鮎が泳いでいたのでオススメの刺身を所望。鮎は有田川産。綺麗に3枚おろししたものをガラスの器で供される。あしらえは若芽と茗荷と蓼の葉。刺身の後はメインの自家製うるか味噌。最初に味噌の甘みを感じながら後から鮎の内臓独特の苦みを感じることができる。それを甘口の樽酒(2合半の容量)をぬる燗にしたものといただくと至福のマリュアージュを感じることができる。最後は頭と中骨、腹骨を使った鮎煎餅で一匹を綺麗にいただきました。

続いてはカリッと焼き上げた鰻の肝と山芋を合わせたもの。器の底に鰻タレが敷かれていてかき混ぜていただくと全体が茶色に変わったところを一気にズルズルといただく。

見るからに元気が出そうな夏バテ防止の逸品。

他のお客はいなかったので特別に水槽で泳ぐ大きめの鮎を選んでもらって塩焼きにしてもらう。綺麗に焼き上げているので「最初は頭を半分かじって身の中に空気を入れてね」いうご主人のいう通りにして食す。天然鮎ならではの脂っ気は少ないけど旨味の強い味わい。

 

ここから少し握っていただく。最初は大阪湾のハリイカの新子。握り一貫分が一匹というこの時期ならではのサイズでパリッとした食感と淡白だけど強い旨味に感動。大きな平目の縁側ももみじおろしを乗せたポン酢で供される。

2枚づけの小肌と煮蛤、締めたカンパチをカブラで巻いた寿司は上に乗せた鷹の爪も相待って味の3段ロケットと解説される。炙ったヒラマサもポン酢で供される。大阪湾の足赤エビと鯛の昆布締めでフィニッシュ。いつも美味しく楽しくいただける阿倍野の人間国宝のお店です。

過去のすし豊はこちら

大阪市阿倍野区王子町2−17−29
06-6623-5417
営業時間:17:00~24:00
定休日:木曜日

 

 

大阪市 東天下茶屋 寿司

かなえ寿司 8月【大阪市 大国町】

大阪木津卸売市場の東端にある表記の老舗寿司店を訪問。大阪メトロ大国町駅、南海高野線今宮戎駅から徒歩3分。インバウンドが来ていた時はこちらのお店含めて海鮮丼や鰻丼など長蛇の行列ができていた。市場の中の寿司店なので朝の9時から午後2時くらいまでの営業(以前は5時くらいからされていたけど買い物客が減ったため変更したとのこと)。市場の休みの時も営業されていて年中無休なのは素晴らしい。

メニューはお好みもあるけど握り8貫の盛り合わせがおすすめ。盛り合わせは1000円、1500円、2000円、2500円とあり金額の差は内容の差。1500円が一番コスパがいいと言われている。

私はいつものようにマグロ・鰹等の赤身抜きで2500円の握り盛り合わせを所望。

暖簾には創業明治33年と書かれている。握りの手法は伝統的な掴み寿司で現在は高齢の3代目とそのご子息の4代目がカウンターに入る。私も40年以上前から利用させていただいている。

握りは2皿に分けて供される。最初の一皿は生姜醤油でいただく鱧の焼き霜で上に肝が添えられる。かなり大きなサイズで分厚い赤貝、カンパチの幼魚の「シオ」、皮目を炙った甘鯛とこの日に入荷した最高のネタが提供される。

2皿目はびっくりするくらい甘い雲丹の軍艦と咀嚼した時に笑いが止まらなくなる皮目を炙ったノドグロ、仕入れが高かったから思いっきり値切って買ったという車海老の半茹で、炙って甘だれを塗った鰻。。どれも市場ならではのネタであまり儲からないだろうなと思いながら美味しくいただいた。カジュアルで敷居も低い、いいお店です・・・・

大阪市浪速区敷津東2-2-8 木津卸売市場内
06-6649-1308

大阪市 大国町 寿司