よし井 12月【大阪府 堺市】

堺にある昭和46年創業の表記の蕎麦店を母親と訪問。この店の近くの1695年創業と言われる宿院の「ちく満」と同様にせいろ蒸しの蕎麦が有名

堺北警察署の西側の通りを南に50m、阪堺線の大小路駅西側に店は位置する。店舗の前に大きなコインパーキングあり。時分どきは混むので開店直後に訪問することが多い。

昭和感満載で驚くくらい薄暗い停電中のようなムードのある店内は10席のカウンターのみ。せいろ蒸しがシグニチャーなんだけど普通の蕎麦も色々あるので使い勝手もいい。ホームラン蕎麦もおすすめ。お店は高齢のご主人と奥さんと天ぷら担当の御子息で切り盛り。厨房の真ん中には大きな茹で釜とセイロが鎮座。

今回はせいろ蒸し1斤650円を注文。1斤という単位はこちらの店とちく満でしか聞いたことがない専門用語らしい。注文後約1分で提供いただく。カップラーメンよりも速い事にびっくり。厨房を見れば最初から大量に蕎麦を湯がいて釜の横で保温状態とする。注文が通るたびにご主人が釜で温め直してせいろに盛りつける。いいアイデア・・・・

薬味はネギとわさびで大きなお椀に生卵が入る。長時間加熱され続けた真っ白の麺はかなり柔らかい。コシは全くないけどとても食べやすい。消化も良さそうで歯がいらないくらいなのでお年寄りにはぴったり。普通の蕎麦と比べなければ懐かしい味として味わい深いと思う。蕎麦粉と小麦粉の割合は半分ずつと昔に聞いた記憶がある。

出汁は昆布と鰹節の香る関西風でケレンがなく、かなり美味しい。生卵が入ってかなりマイルドになる。柔らかな麺との相性は完璧。。最後の熱々の蕎麦湯がご馳走。

この日は海老天2本400円をオプションで注文。海老自身は大きくないけどプリプリでめっぽう旨い。

過去のよし井はこちら

堺市堺区甲斐町西1丁2-22
11:00~19:00
日/祝休み

 

大阪府 堺市 ラーメン蕎麦

まさる 12月【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

数年ぶりに夕陽が丘にある表記の寿司店を訪問。20年来通っている私が大阪で一番美味しいと思うお店。多くの友人に紹介して喜んでいただいている。奥まった裏通りにあり駅からも遠くて暖簾もなく、看板も小さな表札のみ。この日は1年半ぶりの訪問で、お世話になっているニューヨーカーの英会話の先生と相伴する。

厳つくて坊主頭の吉村店主は日本酒を水のように飲むことで飲食業界では有名。。しかし握る寿司はとても繊細で細やか。気楽に寿司を楽しめる佳店。

最初はシャンパンで乾杯。こちらのご主人は曰く「うちの店は寿司(特に米粒)を食べてもらいたいので寿司以外の「あて」は新地の料理店で食べてくれ」とよく言われる。

この日もいつも通り刺身等は注文せず最初にワタリガニの酢のものだけを所望する。レアに仕上げられたたっぷりのオレンジ色の内子がピカピカに光るワタリガニはとても甘くて濃厚な味わい。

寿司の扉は昆布〆の鱚から。この順番は20数年来変わらない。続いて肝ともみじおろしを乗せたカワハギ。。続いて皮目を炙った鯛の腹身(同伴者はまぐろの漬け)。塩で水分を抜いて醤油漬けにした鯖はマスタードが添えられる。旬の秋刀魚の炙りは脂が乗りまくる。

皮目を炙った太刀魚、肝と芽ネギを乗せたキンキの炙り、厚みのある剣先イカ、柔らかく戻した煮あわびと続く。

こちらのお店のシグニチャーの車海老は中に頭にある味噌が鋳込まれている。北海道産の雲丹、皮が柔らかい新物の筋子、脂乗りまくりの平目えんがわと続く。

見た目も麗しいトロ(私は苦手なので同伴者のみ)、温かい鰻、平貝、優しく火入れして出汁漬けにした蛤、袱紗玉子、最後に鰻と山芋の細巻きでフィニッシュ。こちらのお店は握りだけでネタを40種類揃えられているんだけど未だ制覇したことはない・・・・

何度訪問しても全く飽きないいいお店です。

過去のまさるはこちら

TEL:06-6649-7227
営業時間:平日 17:00~翌2:00 日祝 17:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘

Lee【大阪市 動物園前】 【大阪市 恵美須町】

ある方に紹介いただき最近、新世界に開店された表記のハイブリッド系のフレンチ店を訪問する。多分ネット記事ではこの日記が初めてのものと思う。住所や連絡先は不明でお店のファザードは看板も何もない。通天閣から徒歩1分なんだけど絶対にその場所がフレンチ店とはわからない。。

お店はカウンター10席のかなりモダンなシュッとした空間。料理もサービスも全てシェフのワンオペ。店名は若きイケメンシェフの名前から。心斎橋の名店などで修行し、関東で出張フレンチ料理人として活躍後にこちらの店を開店する。

料理はワンコースで10000円。5000円でワインペアリングの新世界価格。

最初にシャンパンをグラスでいただいてアミューズ一皿目が登場。新鮮な鰯をペーストにしてタルトの上に乗せたもの。小さなガラスの猪口にはオリーブオイルの浮かぶ昆布とあさりの熱いスープが入る。タルトをいただいてからスープを味わうと言う趣向。

軽めの白ワインとともにアミューズ2品目。黒い石が詰まった箱の中にはフォワグラをキャラメリゼしたものとキャビアを最中仕立てにしたもの。箱の上には木の葉の形のガレットにキャビアとサワークリームを乗せたもの、鴨もも肉を使ったリエットにピスタチオを混ぜ込んだもの、フォワグラの入った濃厚なミニタルトなど。どれもしっかりと手間がかかってるものばかりで一口でいただくのが勿体無い。

前菜一品目は舞茸が入った滑らかな鶏のムース。黒豆のパウダーとハーブオイルがかかる。全ての食材とソースの調和がとても良い。

前菜2品目はハナビラ茸を入れたリゾット。奥の調理場で火入れをして最終的な盛り付けは客の前で行われる。料理を作りつつ、ドリンクサービスをしながら楽しく客との会話もできるスーパーシェフに脱帽。リゾットの上には北海道産の雲丹とトリュフがてんこ盛りにされる。リゾットの底にはほうれん草と海苔を合わせたピューレが敷かれていて全てを混ぜ込んでいただくと口の中で味わいの層が幾重にも広がる。

この後の温菜に使う鹿児島産のうちひら肉のプレゼンテーション。。

この赤身肉をさっとバーナーで炙ってから、源助大根とともにポトフ仕立てにする。肉の上からホワイトマッシュルームとエシャロットの香りの熱いスープをかけて仕上げる。酸味のあるパンも自家製とのこと。

かなりのイケメンで仕事をする手元もかなり美しい。ワンオペでできる最大の可能性の仕事をされていると思われる。

続いてのフランス風の茶碗蒸し(ロワイヤル)は鶏出汁のフォンブランを使用。オリーブオイルとマイクロセルフィーユで仕上げる。あっさりとした口当たりはまさにフレンチの味わい。

ワインペアリングは7種類で5000円。。高価なものはないけどどれも話題性のある上質なものばかり。10人で2本ずつを分け合う。。かなりお得です。

メインはホルスタインの赤身肉を使ったローストビーフ。付け合わせは糖度の高い京都産の里芋を揚げたもの。牛骨で取ったソースと貝スープの泡を合わせる。。嫌ではない噛みごたえと赤身の味が良い。

食事は牛肉とエシャロット等の入ったフレンチ風の釜炊きご飯。。。

デセールは白ワインを使った自家製バニラアイスとフィナンシェのようなケーキでフィニッシュ。。最後はシェフ自ら外まで見送りもされて頭が下がる思いでした。近いうちに予約が取れない店になると予想されます。

訪問希望の読者様は紹介させていただきますので下記メールアドレスまで連絡ください。→ shatyo@nori-net.jp

 

大阪市 動物園前大阪市 恵美須町 フレンチ