まさる 5月 *夕陽丘の老舗寿司店【大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘】

25年近く通っている夕陽ヶ丘の表記の寿司店をなんばの寿司店のノリちゃんと訪問。こちらのお店はこの地で28年になるとおっしゃっておられた。個人的に大阪では一番美味しい寿司と思っているお気に入りのお店。

大阪メトロの四天王寺夕陽ヶ丘駅2番出口から西に坂を下って徒歩5分。阪神高速松原線の高架の下の奥まった裏通り、スーパーライフの北側に位置する。小さな表札だけで看板等は無いのでわかりにくい。店の周りにはたくさんコインパーキングあり。

L型のカウンターの店は坊主頭の吉村店主と見習い職人が1人。厳つい顔のご主人の握る上品で超小ぶりの寿司は粒の立ったシャリの美味しさと喉に落ちた後の香気が特徴。握りで40種類、巻物で20種類という圧巻の食材の揃え方にはいつも敬服する。酒肴もあるけどこの店では「寿司」特に「米粒」を食べてほしいというご主人の弁。

ビールと共に渡り蟹の酢の物をいただく。内子がたっぷり入っていてビジュアルも艶かしい。火入れが完璧でしっとりとした食感。1日の疲れが吹っ飛ぶ美味しさ。

普段このお店では熱いお茶で寿司と向き合うんだけどこの日は日本酒をいただく。

寿司の扉はこれから旬を迎える昆布締めの鱚。中には大葉が射込まれている。続いて脂の乗ったアマテカレイ、高級魚のアコウと白身が続く。皮目を炙ったカマスは脂の焼けた甘さが特徴。小振りだけど身厚の赤貝、なめろう状態にした鯵、芽ねぎと肝を乗せたキンキと続く。どの寿司も小ぶりで繊細なテクスチャーでフォルムも美しい。

独特のフォルムで握られる締め鯖、独特のスタイルの車海老は頭の味噌が中に鋳込まれる。北海道産のつぶ貝にはブラックペッパーがかけられる。好物の煮鮑はえんぺらの部分を提供いただく。北海道産の上質な雲丹、ふわふわに仕上げた身厚の蛤と続く。

瑞々しいイクラ。海苔巻きにした熱々の鰻はふわふわ食感。色々な野菜が入った袱紗卵焼きでコースはフィニッシュ。ここから追加で煮あさり、皮目を炙った走りの鱧、一丁付の小肌、口の中でエキスが迸る焼き椎茸などをいただく。

最後は赤貝のヒモときゅうり巻き、干瓢と山葵の巻物でフィニッシュ。今回もたくさんいただきました。。お酒もたっぷりいただいて会計は一人15000円。北新地の半額です・・・

過去のまさるはこちら

大阪市浪速区下寺2-3-10
06-6649-7227
営業時間:平日 17:00~翌2:00  日祝 17:00~23:00
定休日:水曜日

大阪市 四天王寺前夕陽ヶ丘 寿司

中国菜 火ノ鳥 *大阪の超人気中華料理店【大阪市 北浜】

北浜の表記の関西を代表する人気中華料理店を訪問。昨日訪問した上深川はこちらで修行されたお弟子さん。現在は新規予約は不可らしい。北浜駅6番出口から徒歩3分の場所に位置する。店内はカウンター7席と奥に個室テーブル席。

最初の一皿は真蛸と醗酵させた白菜の辛味和え(写真撮り忘れ)。

続いて小皿で提供される前菜8品。
・串に刺しておでん風にしたハチノスと水餃子と厚揚げ
・豚肉のすき焼き風
・豚バラ肉のチーズを乗せて焼いたもの
・鮑と山葵のあえもの
・加賀蓮根
・山東風の叉焼
・天豆のペーストと海老のミンチ
・筍と桜海老

どれも一口で食べられるサイズで提供される

続いて点心が供される。餅米焼売の中はミル貝と帆立がはいる。自家製のおかきの入ったラー油をつけていただく趣向。

花ズッキーニの中にはうずらの卵とミンチ肉が鋳込まれる。

杏仁(杏の種部分)を使ったスープ。山東白菜と白木耳がはいる。

鱸を漬物と炊いたもの。醗酵系の料理というか食材が多用される。

フカヒレと豚ホルモン、焼きネギの醤油炒め。少量なので一気に完食。紹興酒と一緒にいただくととても相性がいい。

山東省青島風の豚肉ハンバーグに野菜を乗せたもの。

ラーメンのスープはお茶が使われる。お茶漬けのようなラーメンというかラーメンのようなお茶漬け。鯛の身や海苔、茗荷などの薬味を乗せていただく。

一口サイズの回鍋肉ご飯。

マンゴープリンとバニラ入り杏仁豆腐でフィニッシュ。
高級食材をほとんど使用しない珍しさに溢れる料理は創作力があり他店とは一線を画す。普段は広東料理をよくいただくので北京系の古典料理は新鮮。会計はお酒を少しいただいて一人25000円でした。ごちそうさまでした。

大阪市中央区伏見町2-4-9
06-6202-1717
17:00~23:00
日祝休

大阪市 北浜 中華料理

上深川(かみふかわ) *火の鳥出身シェフの中華料理店【大阪市 北浜】 【大阪市 南森町】 【大阪市 淀屋橋】

友人に誘っていただき西天満の表記の中華料理店を訪問。淀屋橋駅から徒歩8分、北浜駅・南森町からは徒歩10分くらいの場所に位置する。昨年の春に火の鳥から独立され、現在は予約困難店となっていると聞き及ぶ。

照明を落としグレーを基調にしたお店は18時〜と20時半〜の2回転制でカウンター8名でゆったりといただける。料理はおまかせコース(13,200円)のみ。

修行された火の鳥と同様に最初に小皿に入った前菜が供される。

・ピータンに菊芋と発酵豆腐のソース
・黒豚の玉子巻き
・皮鯨とスナップエンドウ 酸味のあるソース
・牛頬肉の発酵唐辛子あえ
・ジャガイモと桜海老
・手羽先肉の海老詰め
・押し豆腐にアカモクと鮑の肝ペースト
・福建海苔と烏賊
・トマトのジャスミン漬け
・鯛の中華風昆布締め

どれも手間のかかった一口サイズのものばかりで美味しくいただけた

続いて点心が数種類供される。最初にハムユイの入った焼き餃子。具材の発酵感はあまり感じなく食べやすい。お菓子のおかきが入った備え付けのラー油をたっぷりかけていただく。ここからは紹興酒と合わせていただく

続いてホタルイカと黒豚を使った水餃子。川海老の卵の入った餡掛けスタイル。。

タコと発酵野菜(キャベツと白菜)、春雨の入ったミニ豚まん。

酸味のある「すいとんスープ」には牛アキレスが入る。胡椒がしっかり効いたパンチのある味わい。

特別に掛け合わせた黄金軍鶏(初めていただくが)を一度揚げてから蒸す山東省スタイルの火入れで仕上げたもの。皮目の脂部分がむっちり食感。上にはクミンや行者ニンニクなどの香味野菜が乗せられる。

魚料理はクエを素揚げしたものを根セロリのスープに浮かべたもの。フレンチのようなビジュアルだけどきちんと中華料理として仕上がっていることにびっくり。優しいけど味は深くてピリッと辛い複雑な感じ。

龍鳳(ロンホー)は「はじめ人間ギャートルズ」に出てくる肉の塊で骨に阿蘇の赤牛のランプ肉、野菜を里芋のペーストで繋いで骨に巻きつけて網脂で巻いて揚げたもの。北京味噌を使った濃厚なタレが特徴。骨を持ってかぶりつくと予想外に柔らかい肉がほろほろと崩れる。

さっぱり味のミニラーメンは甘めに仕上げたチャーシュと新玉ねぎが入る。

蓮の葉で包んだ鮑のおこわ。鮑はとても柔らかい。

ドライフルーツ入りのアイスの入った求肥餅とバニラ味の杏仁豆腐でフィニッシュ。ライチ紅茶と一緒に供される。

こちらのお店は高級食材を楽しむような中華料理ではないけど、美味しいものを作ることに真摯に向き合っているのがわかる。何をいただいても丁寧な仕事と仕込みをされていることに敬服する。ごちそうさまでした。。新規予約は少人数ですがインスタグラムのDMで募集、抽選されているようです。

大阪市北区西天満4-5-4

大阪市 北浜大阪市 南森町大阪市 淀屋橋 中華料理