米増 6月【大阪市 福島】

現在大阪で最も予約が取りにくいと言われる福島にある表記の和食店を半年ぶりに訪問する。JR福島駅を北に徒歩7分

本湖月、かが万という名店出身の若き店主と女将の二人三脚で営まれる。間接照明が配された1枚板の檜カウンター9席のみの2回転制。料理のSNSは禁止となっているので毎回献立のみ列記。

6月は氷の節句ということで夏越しの祓え(はらえ)をテーマにした料理が供される。この日は16000円のコース。

・先付けは氷室と茅の輪くぐりをイメージした青梅の蜜煮

*1年の半分である6月30日に半年分の穢れを清める行事。暑い夏にも生命力の強い茅という草で編んだ茅の輪くぐりが行われる。

・茨城県霞ヶ浦の合鴨ロース煮でらっきょを挟んだもの。もろみ味噌を添えたスナップエンドウとともに

・根室の毛蟹と冬瓜の煮物椀。出汁は昆布がしっかり効いた淡味

・刺身は明石の甘手鰈と舞鶴の剣先烏賊。辛口の純米酒(写真)と一緒にいただく。

・刺身の2皿目は宮城県塩釜の鮪は玉ねぎおろしを添えて

・焼き物は琵琶湖の鮎と島根の高津川の鮎の食べ比べ

・八寸はトマトのスープに蓴菜を浮かべたもの。だつ芋の寒天寄せ。蛸旨煮。福井県大野市の青干しゼンマイ(写真)。八尾産のえんどう豆を固めたもの

・天ぷらは旬の鱚の木の芽揚げと鳥取の浜防風の根(写真)、北海道足寄の巨大な蕗(写真)。

・炊き合わせは柔らかく炊き込んだ鮑の肝ソース。賀茂茄子とともに。

・食事は直前に骨切りをした鱧を軽く焼き込んで作る釜炊きの鱧御飯。1膳目はそのままで、2膳目は出汁をかけていただく。

・デザートは高知県の小夏(写真)と桑の実

・甘みは目の前で作るえんどう豆とこしあんの練り切りと薄茶。

全ての料理が隙がなく食材と調理内容も厳選されたものでいつもながら大満足。ご主人をはじめとするスタッフさんも分け隔てなく、全てのお客さんとうまくコミュニケーションをとってとても楽しい時間を過ごすことができました。

過去の米増はこちら

大阪市北区大淀南1-9-16

大阪市 福島 和食

米増 1月【大阪市 福島】

JR福島駅をなにわ筋沿いに北に500m、歩道橋の手前に小さく佇む現在大阪で最も予約の取れないと言われる表記の和食店を訪問。本湖月、かが万という名店出身の店主と女将の二人三脚で営まれる。間接照明が配された1枚板の檜カウンター9席のみの2回転制。

料理のSNSは禁止となっているので毎回献立のみ列記。

座付きのみ写真掲載。。レアに仕上げられた自家製の巨大唐墨で餅米を挟みゆずり葉をあしらえにしたもの。ゆずり葉は新葉の成長の跡に旧葉が落ちることから親が子を育てて家が代々続くように見立てる正月の縁起物とされる。

続いては生の赤貝と柔らかく火入れされた蒸し鮑のぬた和えと続く。煮物椀は正月らしく蟹真薯と日の出人参、鶯菜、吸い口に刻み柚子。天然ふぐのてっさ、1キロオーバーの京都のずわい蟹の足の刺身と続く。近海産のマグロの赤身と中トロの食べ比べ、天然河豚のアラの塩焼きと続く。

カウンターの向こうには仏様の手に見えるため「仏手柑」と名付けられた縁起物の柑橘が飾られる。

続いて河豚の骨で取ったすまし汁が勧められ、八寸は真鴨のロースト、たたき牛蒡、自家製このわた、菊菜の白和え、塩数の子が正月らしい朱塗りの盆に美しく盛り込まれる。

今は珍しい塩をして乾燥させた数の子。。。かなりの希少品らしい。。

続いて北陸の鰤のお腹部分を使った鰤大根。揚げ物は辛子蓮根と蕗の薹が供される。

八寸の飾りに使われていた衝羽根草(ユリ科の多年草で羽子板の羽の形をしているので縁起物として使われる)もプレゼンテーションしていただけた。

炊き合わせはずわい蟹のお腹の部分の身をかぶらで巻いて炊き込んだもの。蟹味噌も入っているのでコクがある味わい。。日本酒が進みまくる。。。

食事は鯛飯、デザートは金柑の蜜煮。

最後にご主人自ら点ててくれる薄茶と酒蒸し饅頭でフィニッシュ。。今回も大満足でした。。

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大阪市北区大淀南1-9-16

大阪市 福島 和食

炭火割烹いしい 12月【大阪市 福島】

福島の予約困難店ミシュラン一ツ星の焼鳥割烹「鳥匠いし井」が今年4月にオープンさせた炭火焼業態の和食店。福島駅から徒歩5分くらい。

京都にある店のような綺麗な路地のエントランスを抜け引き戸を開けると
店内には1枚板の大きなカウンターとその向かい奥に炭火台が鎮座する厨房が見える。を
福岡出身で京都・神戸・東京で修行したという若き33歳の料理長と20代半ばの2人の調理師と女性ソムリエールが店を切り盛りする。

カウンター8席と奥に個室テーブル席がある。現在コース料理15000円のみ。

まずは備長炭で焼き込んだ鰻の白焼きからスタート。皮目をしっかり焼いているのでパリパリのふわふわ。

この日は最初にシャンペンをいただいてそのあとは日本酒を所望。

2品目は雲子を乗せた茶碗蒸し。ポン酢がかかっているのでさっぱりといただくことができる。雲子のねっとりした食感がいい。

八寸は京都産のズワイ蟹、泳ぎの諸子、3ヶ月熟成させた牛タンの炭火焼、自家製チャーシュー、見た目も麗しい温野菜のテリーヌなど。素材にこだわりがあってどれもワンランク上の美味しさ。

煮物椀は網走産のキンキの炭火焼と聖護院かぶら。吸い口の柚子と鶯菜も美しい。上質の昆布と削りたての鰹節を使っているので香りもとてもいい。最大限まで塩分を落とした出汁の淡さも秀逸。

割鮮はカワハギの薄造りを肝醤油でいただく。

平井牛というブランド牛を炭火でタレ焼きにして小さなライスバーガーにしたもの。。

手打ちの十割蕎麦になめこおろしをかけたもの。。口の中がさっぱりする。。

本日の炭火焼は河豚白子。一つは塩焼きで一つは醤油焼き。。炭火で焼き込んでいるので表面はパリッとして中はトロトロ。。

福井産のツキノワグマのしゃぶしゃぶ。あっさりした脂身がとても甘くて出汁もとてもコクがある。一緒に炊き込まれた天然のクレソンも美味しい。

最後はカブラとずわい蟹の炊き合わせ。しんみりとした淡い味の加減がとてもいい。

食事はごまだれに浸した鯛のお造りを使った鯛茶漬け。ご飯もびっくりするくらい美味しい。。

デセールは栗のババロアの上に洋梨のコンポートを乗せたものとクリームチーズと小豆の揚げたお菓子。料理だけでなく器も美しくて端正な盛り付けがよく映える。お腹いっぱいご馳走様でした・・・・

大阪市福島区福島7-17-11
06-7708-4692
営業時間 17:30~21:30

 

炭火割烹 いしい日本料理 / 福島駅新福島駅中之島駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 福島 和食