中国地区

遠音近音 Ochi Kochi

週末に急遽思いついて車で鞆の浦にいく。2000年に某団体の用事でその町の美しさに魅了された記憶がある。穏やかな瀬戸の海に弁天島、仙酔島が浮かび、昔ながらの町並みも多く残っていて再訪したいと思っていたところ知人の出版関係者がお勧めの宿と教えていただき訪問することとなった。この旅館は昨年の秋にできたばかりでロケーションもよくすぐ目の前が瀬戸内海である。                       料理のクオリティーの高さが評判で上がったばかりの瀬戸内の幸、その時期一番おいしい素材を生かした魚介類を調理してくれると聞き及ぶ。 古い旅館をリノベーションした建物は玄関に入ると高い吹き抜けで天井の梁は江戸時代のものらしい。 またロビーからは仙酔島が一幅の絵のようによく見える。龍馬ゆかりの地とあって「いろは丸」のような船も隣の渡船場から出航している。                                                     部屋は全室オーシャンビューなんだけど特に気を使っていただきアッパースイートの部屋にしていただく。海を望むウッドデッキにある半露天ぶろにつかりながら瀬戸内海の風を感じ、波音をBGMにしながらシャンパンをいただく。夕食は食事処ではなく部屋食にしてもらう。仲居さんが若くてかわいかったのがうれしい。。 zensaiotikoti.jpg 前菜は鰆の南蛮漬けに糸瓜を乗せたもの、そこにキウイで作ったお酢をぶっかけ。。。かなり旨い。。その下はミニトマトの中にビシソワーズ(ジャガイモの冷製スープ)を射こんだもの、トウモロコシをすり身で作って真丈に乗せてバター焼きにしたもの。イカそうめんのオクラ乗せはかそけき酸味が気持ちいい。イチジクを炊いたものの上に柔らかい胡麻豆腐を乗せて焼いたものもかなり秀逸。                                                                                これだけでこちらの料理人の腕の良さと卓越したセンスが感じられる。。そこらの旅館の料理とは確実に一線を画している。。 nimonootikoti.jpg 煮物椀は柔らかく炊かれた冬瓜の上にホタテの貝柱をあぶったもの。。そこに。本物のふかひれが入る。秀逸は出汁で鰹・昆布とは別に干し貝柱でスープを取っている。。。旨いもんはホントうまい。。 tukurisanshuotikoti.jpg メインのお造りは全く臭みのない鱸の生の数の子和え、天然鯛の重ね盛り、才巻き海老の霜降りを加賀胡瓜の上に盛り付け。。もみじおろしを入れたポン酢と割り醤油を交互に付けていただく。 これだけでやられたって感じである。 ahouotikoti.jpg この時期旬の高級魚「あこう」の薄造りはもっちりした身と上品な脂が最高。。これは地元の藻塩とスダチでいただく。。 okozeotikoti.jpg オコゼのネギ巻はこれもなんとも上品で力のある味わい。。あしらえのカエルも実にかわいらしい。。。 オコゼってたまにしかいただかないけどホントに美味しいわ。。 yakimonootikoti.jpg 焼き物は地穴子の炭火焼をとろろ汁とともにいただく趣向。。脂の乗った穴子がとろろのおかげであっさりといただける。。黒毛和牛のたたきは個人的には必要なかったがいただくとやっぱりうまい。。山椒のドレッシングも秀逸。。 hamosukiotikoti.jpg 瀬戸内の鱧をハリハリ鍋仕立てでいただく。地元の玉こんにゃくや夏大根、黄にら、引き上げ湯葉シイタケなどをかなり塩分濃度の低い、しかしながら鱧の旨みが十分効いた素晴らしい出し汁でいただく。。 sunomonootikoti.jpg 酢のものはグラスに入ったじゅんさい。その中に旨酢とラズベリー、ブルーベリー、岩茸、ミョウガが入る。 暑気払いにぴったり。。オレンジの釜に入った赤貝は酢みそとともにいただく。 taimesiotikoti.jpg 名物の鯛飯は釜だき。。お姉さんが細い手で持って見せてくれる。。見ただけで旨いのがわかる。。。 taimesi2otikoti.jpg 一膳目はそのままで。。二膳目はお焦げとともに出汁茶漬けでいただく。 土瓶蒸し仕様になっていて椎茸や粟麩、鯛の身のエキスもたっぷり味わえる。。 deseruotikoti.jpg デセールは地元のしまなみスイカ、黒豆、ピオーネ、メロンの盛り合わせとわらび餅の入った最中。抹茶アイスに小倉あんを添えたもの。。しかしこの時点でお腹いっぱい。。日本酒も2種類いただいた。。 地元の魚の良さを最大限に生かしながらしかし民宿のような料理でもなく。。かなりのセンスを持ち合わせた方とお見受けしたがいまだ30代の料理長と聞き及んだ。。 miseotikoti.jpg 建物も風情があり食後はベランダで景色を楽しむ。。比較的客の年齢層が高いので、とても静かに過ごせる。 広島県福山市鞆町鞆629 084-982-1575 HPはこちら

汀邸 遠音近音 Ochi Kochi旅館 / 福山市その他)


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春来館

山口県まで出張。。 湯田温泉で歓待を受けた後、ラーメン食いに行こうということで地元名物のB級グルメ、「ばりそば」に突撃。このラーメンは山口市にしかないらしく地元ではメジャーらしいが私は初めての体験。。 実は大阪の十三にもあると後で聞き及ぶ。
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3人前2300円のそばを5人でシェアすることにする。。 出てきたばりそばは皿が直径70センチくらいのデカサイズ。。。5人盛りもあると言っていた。。 ぱっと見は長崎皿うどんのようだが餡はさらっとしていてスープのようで麺は長崎よりも太い。。野菜がてんこ盛りで入っている。餡には若干の酸味が感じられどんどん食べまくった。。麺はカリカリしててでもしんなりしてるところもあっていい感じ。。 barisoba.JPG 店のおばさんが途中でポン酢を入れたらうまいと言ったので入れたら味が激変。。。最初から入れたほうが旨いと思うくらい。。。気がつくと完食。。。。。 ご馳走様でした。。。。 083-923-0802 お店は夜の8時開店

春来館中華麺 / 湯田温泉駅


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民宿鳴門

鳴門大橋を渡ってすぐにある料理旅館。 出張で徳島に行ったので楽しみにして潜入。 2週間前に近くを通ったときにあたりをつけておいた。 とれたての新鮮な魚介料理が自慢の家庭的な宿。 自家製カキ筏のカキ料理と天然の地魚料理の漁師料理 料理は5000円でお任せ。ご主人は漁師もしており釣ってきた魚をすぐに料理。 ちなみに顔は阪神の金本兄貴にそっくり naruto.JPG 前菜はたこ酢味噌和え(最高!)と赤足海老の塩焼き、鯛の子ともずく酢。これでまずはビンビール1本 鳴門ならではの前菜にいきなり満足。 続いてはこの時期お約束のタイの姿造り。身はあめ色、しっかりと皮と身の間に脂も乗って 養殖の鯛にあるような臭みはまったくなくクリアーで澄んだ滋味深さは鳴門の鯛ならでは。 一緒についてあるヒラメと烏賊も新鮮そのもの。 続いては特大ヒラメの唐揚げ塩加減もちょうどよく付け合せの鳴門金時も口直しにぴったり そして鯛のカルパッチョが唐突に出てきて(しかし旨いので全然問題ない)荒炊きの登場。 薄めの味加減だが天然鯛のため素材の味がよく目玉も顔もゼラチンたっぷりで 両手をべたべたにしながら焼酎と共にむしゃぶりついてしまった。それぞれの部位で異なる味を思いっきり楽しみ鯛の腸や肝も全部入ったスペシャルな荒炊きはたぶん今まで食べたものでナンバーワン 特に巨大な白子と眞子を口に入れるとクリーミーあんどシコシコで悶絶してしまうくらいの旨さであった。 「あー食った」と思っていると本日のメインディッシュである宝楽焼きの登場。 鯛に牡蠣にサザエの登場。すべて素材のだけ味で若干の塩を加えているだけというのにびっくり。 普通は酒を入れたりするのだが元から臭みがないために不要らしい。 いただいた身はシコシコ、ふっくら、口の中でふんわり溶けてしまいそうな鯛の身はカスタードクリームのような舌触り・・これには本当に参った 醤油や漬けだれ、レモンなどまったく不要。 こんな旨いもの久しぶりに食った・・・・ 民宿鳴門 http://www.narutocci.or.jp/syukuhaku/minnaruto.html


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