和食

米増 2023年2月

毎月定期訪問する福島の表記の日本料理店を訪問。最近は新規予約は常連以外取っておられないのでさらに予約困難店となっている。カウンター8席のみで14時と17時半スタートの2回転制。普段はコース18000円(税・サ別)当然ミシュラン店であるがその部分は微塵も見せない。

SNS掲載は禁止なので忘備録として献立のみ記します。

・大豆をすりつぶして出汁と合わせた温かい「呉汁」
(辛子和えにした菜種と生湯葉が入る)
・香住産の細かく包丁目を入れた大きな水ダコを醤油に絡めて炭火で炙ったもの。
(あしらえは栃木産独活のぬた和え)
・オコゼの身と皮部分の入った煮物椀。分葱と焼き餅が入る。
・和歌山県すさみ町のケンケン鰹
(鰹が苦手な私には現在最高品質と言われる大分産の赤貝にチェンジ)
・分厚く包丁された柔らかな茶振りなまこは長芋素麺と海鼠腸が添えられる
・かなり新鮮な鰯の酢の物は秋田産のあさつきが添えられる。
・数日間ドライエイジングさせた徳島産2キロ級の白甘鯛の西京焼き。
(皮がパリパリで身はしっとり。あしらえは細かく包丁目を入れたべったら漬け)
・和風カンジャンケジャンのような坊瀬産のワタリガニの醤油漬け。
(生の内子の色が艶かしく、傍に柔らかな茶碗蒸しの口直し)
・見た目は普通の鰤大根の煮物は愛媛産。
(鰤が口に入れるとふわりと解けるのが凄すぎる・・・)
・食事は釜炊きにした秋田産の芹ご飯。生からすみと三重産の生青海苔が添えられる。
・八代産のザボンのような世界最大の柑橘の晩白柚(バンペイユ)とせとかのゼリー掛け
(晩白柚はさっぱりして香りもよく上品な酸味)
・ニッキを効かせた椿餅と薄茶(薄茶は小原春香園の春香の昔)

この日は大手術をした友人の快気祝いのためシャンパンで乾杯する。

好物の日本酒もかなり美味しい。

晩白柚(バンペイユ)のプレゼンテーション。人の顔みたいな大きさ・・

今回も茶味溢れる献立で大満足。ごちそうさまでした・・・

過去の米増はこちら

大阪市北区大淀南1-9-16


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ひろせ 2月

心斎橋の畳屋町筋の表記の和食店を訪問。開店以来毎月欠かさず行く個人的にお気に入りのお店。難波・心斎橋方面の日本料理では一番美味しいと思う店。カウンター6席とテーブル2卓の小体な店だけど西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行されたご主人の喰い味とけれんのない素材感重視の仕事は、お酒をいただきながらの友人との食事というカテゴリーでは最高のレベルと思う。当然カウンター席がお勧め。

コース料理は月替わりの12000円のみ。しかしながら大阪の人気店の18000円くらいの料理に匹敵かそれ以上の内容のものが常に提供されるハイコスパ店。こだわり抜いた食材を最高級の炭を使って焼き上げる料理が秀逸。

この日記の読者さんもよく来られるらしく、多くの方が常連になられていると聞き及ぶ。女性のグループ客も多い。

最初に麦焼酎のソーダ割りに柚子の皮を入れてもらったもので乾杯する。座付はパリパリ食感の旬の「ワカサギの香草春巻き」、白和えの素が秀逸の「うるいの白和え」、走りの食材の穴子の稚魚の「のれそれの漬け」の3種盛り。

続いての刺身は大葉を射込んだ「細魚昆布締め」、甘々の「白ミル貝」、コリコリ&トロトロの厚みのある「ヒラメ」には「あん肝」が添えられる。この日、ご主人がかなりいい仕入れをしたと豪語する熊本産の「真鯵」は炙りで供される。しっかり塩を効かせて仕上げた「鯖きずし」も日本酒が進みまくる。フグ皮の煮こごりもかなり美味しい。この盛り合わせの一皿で日本酒2合は飲めそうな感じ。

蓋に梅花の象嵌の入った煮物椀は河豚の上身と卵豆腐が入る。あしらえは菜種と新わかめと生青のりが添えられる。青のりの香りがとてもいい。しんみりとした味の出汁は昆布がかなり上質なのがいただけばわかる。

蓋物は旬の上質な「ずわい蟹」をたっぷり使ったひろうす。焼いた蟹殻を使ってエキスを取った蟹味噌餡と一緒にいただく。。これも日本酒が進みまくる。

脂が乗りまくった千葉産の金目を炭火で焼きあげたもの。皮はパリパリで身はふわふわ 。。火入れの妙に敬服する。。コクのある鱈白子の餡で供される。。唐墨のおろしたものが掛けられる。

肉料理は小サシの入った和牛のランプ肉の炭焼き。こちらも火入れが完璧。表面をカリカリに仕上げて中は綺麗なロゼピンク。よく焼けたところの厚みは1mm以内という職人技。蕗の薹味噌と一緒にいただく大人の味わい。

あしらえの野菜は「こごみ」と「芽キャベツ」の炭火焼とさっぱりと炊いた丸大根。

食事は河豚の身皮と大豆の炊き込みご飯。。河豚の出汁が効いてかなり美味しい。。

甘味は酒粕味のブリュレ。。残った日本酒と一緒にいただく。。

この日も好みの日本酒を2銘柄頂戴する。ソムリエ資格を持つご主人が選ぶワインも秀逸。肉料理にワインを合わせる客も多い。何度訪問しても飽きることがない。。気取らずに本当に美味しい日本料理をいただける稀有な店。小さい店なので予約必須。ペロペロ日記を見たとお伝えください。

過去のひろせはこちら

大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00


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花外楼

北浜の表記の老舗料亭にて昼食をいただく。明治から続く名店でこちらの本店以外にもホテルニューオータニと近鉄百貨店ハルカスに支店がある。

明治維新の元勲たちが1875年(明治8)に大阪に集まって立憲政体の樹立を約した会議の場所として有名。
この会議の成功を祝って「木戸孝允」より贈られた屋号が「花外楼」と聞き及ぶ。
以来政界や官界の大立物が、続々と出入りされることとなったらしい。

この日は新しいビルに生まれ変わった店内を見学させていただき昼の会席コース15000円を所望する。

最初に八寸が登場。

矢羽根の器に盛り込まれたミニ稲荷寿し、厚焼き卵、菜の花サーモン、驚きの柔らかさの鰯の土佐煮。かなり分厚い数の子出汁漬け、紫蘇で色をつけた煮梅、合鴨の真空煮、一寸豆、蒸し鮑、穴子昆布巻き、からすみなどが綺麗に盛り込まれる。これだけで日本酒が2合くらい飲めそうな感じ・・・・

煮物椀は蟹真薯、蓬麩、ホウレン草軸、梅にんじん、大根、松葉柚子。出汁はかなり濃いめでしっかりとした味わい。

刺身は鯛、中とろ、鰤の3種盛り。

炭火で丁寧に火入れされた鰆木の芽焼きはしっとりした食感で水分も抜けてなく、思わず唸るずワンランク上の味わい。あしらえはフットボールトマトの浅漬け。

炊き合わせはカブラと筍、河豚梅煮、蕗など

食事は干し貝柱ご飯。。これもかなりいい味わい。

苺のムースタルトでフィニッシュ。。

玄関ロビーのお雛様は昭和のもの。

桂小五郎、伊東博文、大久保利通の揮毫。。昔の人は字が上手。ごちそうさまでした。。。

大阪市中央区北浜1-1-14
06-6231-7214


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