今日は白浜まで足を伸ばし日本最古の湯「崎の湯」へ 万葉の昔、天皇や貴族が飛鳥や奈良の都からはるばる訪れて 入浴を楽しんだという名湯で日本書紀や万葉集にも登場する 由緒正しい温泉である 海岸の先にあり硫黄系とアルカリ単純系の2種の源泉。 露天風呂のみでホテルシーモアの水中展望台から丸見え。時々波が浴槽 (といっても岩だが)にはいってくる。着替えロッカーの掘っ立て小屋 が唯一の建物。ここは爽快・・・最高の場所。入浴料300円也 そしてこの入口、というか源泉のすぐ下の「鎌倉商店」で販売している おすすめの「いでゆ反対タマゴ」60円 小ぶりの白い卵を昔ながらの竹の篭に入れて源泉につけること15分。 鎌倉商店の看板商品「いでゆ反対タマゴ」が出来上がる。 店内のレトロな看板には温泉名物、滋養豊富とある。 さらにキャッチコピーが「初恋の味、キッスの味」とまで書いてある。 常連の観光客だと50~60個も買って帰るそうで、 常温で3日位は日持ちするのだとか。 卵をつけている源泉は泉温86度。さりとて、ぐらぐら煮え立っているわけでもない。 ここがポイント。反対卵は安定した湯温にずっとつけているので外側つまり白身はやわらかく、黄身だけが固くゆであがる。実際は半熟よりやや固めだが、 やんわり皮を向くと、プリンのようにぷるぷるしたやわらか~い白身が現れる。 そのままスプーンですくうと頭のほうからこぼれ落ちるので最初は慎重に 口を近づけてチュルチュルとすするのがいい。 まさに初恋の味・・・・ 半分くらい白身を食べるとようやく黄身が姿を現わす。 色はオレンジ色に近い。店先には塩も用意してくれているが温泉自体に 塩分が含まれていることもあり、まろやかな塩の風味がある。 不思議とゆで卵特有の臭いもなく、ゆで卵が嫌いという人でも食べやすい。 私も普段は食べないが缶ビールと一緒に5個は軽くいけました。 これぞ温泉地ならではの風情。効能こそ明らかではないが、 ゆであげる過程で温泉の成分が含まれていくため、滋養強壮にも効きそう。 聞いた話ではこの鎌倉商店は初代の故・鎌倉とよゑさんが創業して約60年。 当初は崎の湯露天風呂の前で営業しており、その当時の崎の湯はお寺のような 立派な建物に覆われた浴場だったらしい。後に温泉の建物は台風で倒壊し、 現在に至る。温泉卵を扱う店も昔は何軒もあったそうだが今では鎌倉商店のみ。 とよゑさんの亡き後は妹・前川スエコさん(このばあさんも話最高・・・ 冗談の返し方に歴史を感じる・・)が引き継いで、できる限り休まず、 営業しています。 不器用な方もスエコさんがペチっと割ってくれるので、ご安心を。 長生きしなよ・・・ 住所: 和歌山県西牟婁郡白浜町2991 電話番号: 0739-42-3747 営業時間: 8:00AM~5:00PM 定休日: 無休 料金: 温泉卵1個60円