出張の帰り。九州で甘ったるい醤油の寿司に辟易して帰阪し、早速梅田かっぱ横丁の小好寿司に直行。近くの友達のYさんを呼ぼうと思ったが今日は一人でゆっくりと寿司を楽しむ。この寿司屋の名前の由来は「仲良こよし」から来ていると誰かが言っていた。親父が病気でしばらく閉めていたのだが最近復活したのでほんまうれしい。。この店は数年前のガザットサーベイで帝国ホテルの久兵衛をどうどう抑えて寿司部門1位になっていた。難点は予約ができないのと店が超狭い。。トイレがない。。でもそれを超えた素晴らしさがこの店にはある。創業46年(らしい)12席の三角形のお店はホントに狭く客席の背後に2か所手動の扉があり自分の座る席の前の扉を開けて入り、座ってから後ろ手に扉を閉めないといけない。扉と客席の間は、もたれかかれる距離(40センチくらい)でもたれかかったら少し危険。お客との距離も近く隣の客が食べたものがつい欲しくなる。 まさにワンボックスカー詰め込み状態(結構個人的には好き)最初にこの店の名物のアワビとヒラメの縁側と鯛と鱧をお造りでいただく。塩でいただくとどれもが旨すぎてめまいがしそうになる。。 ええ頃合いのサイズのアワビは適度に柔らかく適度に固くいつもこの店で食べまくってしまう。 名残の鱧もいい脂があって梅肉との相性も良く冷たいビールいきなり3本あけてしまう。大将と奥さんのかけあい漫才のような会話も楽しい。話に入るもよし会話をあてに飲むのもよし。。劇場型寿司店と言えよう。 「ディスイズ大阪の寿司屋」って感じで東京の人連れてきてあげたら絶対に喜ぶこと違いなし。 身長185センチ以上と120キロ以上の方は厳しいかも知れない。 この店の特徴は親父の塩振りも芸術的だが何と言ってもネタのよさ。切りつけも分厚く、ご飯は少なめ。このバランスがまず素晴らしい。まさに絶品。 アルコールを日本酒の冷やに切り替えて2貫ずつ握っていただく。最初の赤貝は独特のいい香りでコリコリ。貝柱も縦切りでシコシコ。アオリイカもイカの香りと深い味が素晴らしい。塩で再び同じものをいただく。名物のアナゴもトロトロのふわふわで素材もさながらほんまにええ仕事しよる。今日はなかったが春先のトリガイもむちゃ旨い。親父にツブガイも薦められていっといた。コリコリで臭みもないし、ええ素材というのがよくわかる。 親父はギャグを飛ばしまくりながら(まさに親父ギャグ)どんどん握りまくる。2貫ずつなので結構お腹に来るがどれも食べたいネタばかりなのでつい無理して隣の客が頼んでいる、とろけまくりのサーモンをいただいて、そのあときっちりとした締め具合のサバもいただく。当然絶品だった。ウニも見た目が悪いがミョウバンなしの最高のもので、またもや中枢神経がおかしくなるくらいの食べまくりだった。路地裏の名店とはこの店のことを言うんだろうねとひとりごちして帰る。親父さんの健康とこの店がいつまでも続くことを願う。。。 大阪市北区芝田1-3-12 TEL:06-6372-5747 営業時間:18:00~23:00 日祝休み