ひろせ 3月 *心斎橋の佳店【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

心斎橋の表記のお気に入り和食店を友人4人と訪問。畳屋町の雑居ビルの一階に位置する。小体なお店はカウンター6席と小上がりのテーブル2卓のみ。掃除は行き届いていてとても綺麗にされている。ご主人の手元を見ながら食事ができるカウンターが特等席。お店はご主人のひろせ氏と配膳の女性の2人で切り盛り。

西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行されたご主人の素材重視の食い味のある仕事が口によく合う。刺身の美味しさと炭火を駆使した焼肴は特に秀逸。ご主人はソムリエの資格も持っておられるので赤ワインと肉料理を合わせる客も多い。

料理は月替わりのコース16500円(税別)のみ。

座付きは大きな貝の殻を使って供される。平貝と生雲丹、独活、こごみ、スナップエンドウ、菜の花、一寸豆、黄身酢など。ご主人の黄身酢はワンランク上の美味しさ。黄身酢と合わさった春の苦味がなんとも言えない。

小ぶりのお椀でには大きな蛤と筍と若芽。濃厚な蛤のエキスがなんとも言えない美味しさ。食べ応え満点のこの店らしいい逸品。

刺身は脂の乗った平目、甲烏賊、炙った自家製唐墨、河豚皮煮凝りなど。。素材の良さはいただくとわかる。

炭火で皮目を焼き込んだ引っ提げマグロの生焼き。。

マグロが苦手なのでズワイガニ酢を出していただく。底に忍ばせた蟹味噌も美味しい。日本酒が進みまくる。

河豚白子と丸大根。。丁寧に備長炭で焼き込んだもの。まさに口福の一瞬。

銚子産金目鯛と蕗味噌。。脂のよく乗った金目鯛は皮目の部分が特に美味しい。これも日本酒がよく進む。蕗味噌だけで1合飲めそうな感じ。。

この店では珍しく八寸登場。熱々のずわい蟹春巻き、桜鱒棒寿司、若牛蒡お浸し、海鼠醤油漬けなど。。まさにお酒が止まらなくなるものばかり・・・

名物の肉料理。仕立ては和食となっていてビジュアルも美しい。和牛ランプ肉ステーキ、行者ニンニクの入った醤油ソース、ホワイトアスパラと潤。肉はかみごたえもあって好みの味わい。

食事は蕗としらすのご飯にホタルイカを叩いた味噌、振り柚子をしたもの。

心斎橋大丸百貨店しか売っていないこだわり農家の「せとか」を店に持ち込んでデザートでいただく。

たまたまこの日はデザートに「紅まどんな」を提供される予定だったので贅沢に「せとか」と食べ比べをする。

お酒も生酒をたくさんいただきました。。内容と美味しさともに満足度はかなり高い。価格も献立を考えるととても良心的。毎回本当に美味しいと思える和食店です。

過去の記事はこちら

大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食

梅市 12月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

心斎橋の表記の和食店を久しぶりに友人と訪問。知人のSNSを見てあまりにも蟹料理が美味しそうだったので触発される。

南警察の西側の千年町に位置する。心斎橋駅から徒歩5分。江戸時代から続く関西料理を伝承する関西割烹会のレジェンドと言われる個性的なキャラの奥田氏のお店。

ビルの階段を上がり、店内に入ると昭和感の空気感。広いキッチンが見えるL字のカウンター席に案内いただく。調理場は奥田氏と若い板前さん、接遇は奥田氏のお姉さんが着物で担当される。こちらのお店で修行された弟子さんも多くミシュラン店も2店ある。こちらのお店は現在手に入る旬の最高級の食材を使用し、素材の持ち味を損なわない生成りの料理。特に「しんみり」とした味付けは圧巻の美味しさ。使われる器も上質なものばかり。

勢子がにからスタート。カニの酢の塩梅が素晴らしい。飲めるような味でした。国産の雌の蟹は12月で終了。

ずわい蟹は兵庫県浜坂産の1.2kgオーバーの蟹を使用。。目が飛び出るほどの値段と思われる。これを目の前で豪快に包丁を入れる。

キャラの強いご主人は弟子を弄ったり、指導をしたりしながら豪快に料理を作り、客の話相手もする。その日使われる食材の話、独立して繁盛している弟子の話など森羅万象の経験値が多いためどれも面白く、喋り出したら止まらない。

大阪料理は2品目に前菜を出すのが正式。ふわふわ食感の穴子寿司 牡蠣のオイル炊き、鮭を大根で巻いたもの、ちしゃとう、鯛の酒盗など。。お酒は好きなものを好きなだけいただける。

綺麗な蒔絵の描かれた煮物椀。この日は蛤真薯でとても柔らかく仕上げられる。真昆布を使った出汁の綺麗さと塩気のバランスはお見事。これ以上薄ければ白湯のような味わいだけど味に骨格がある。これぞ生成りの料理なり。

刺身は冷水で締めた蟹の脚、ハリイカ、鯛の3種盛り。味の乗った鯛が秀逸。。こちらの店は刺身の美味しさも突き抜けている。

烏賊が美味しいと申し上げると更に追加で出していただいた・・・

鰤大根はどこにでもある料理がけどどこよりも美味しい。大根の食感を残しながら中心まで同等に味を入れるのが難しいといっておられた。鰤のおいしさは言わずもがな。

焼き蟹は見ただけで満足。。活蟹ならではのおいしさ。

大量の蟹身と味噌が入った蟹茶碗蒸し。。お酒が進みまくる。。

鍋の中で仕上げられる鯛かぶら。

煮崩れ一切なし。鯛の味を纏ったかぶらを食べる料理。

鯖寿司は持ち帰りもできる。綺麗な断面は奥田氏の仕事。持ち帰り用は強めに巻くのがコツとのこと。

新潟産の高級洋梨のルレクチェ。

食感はとてもなめらかで甘い果肉と芳醇な香り。ご主人の話を聴きながらさながら舞台を見るように楽しく美味しくいただきました。。

過去の梅市はこちら

大阪市中央区東心斎橋1-6-3 ハイツ千年町2F
17:00~21:00
定休日:日曜、祝日
06-6241-0576

 

大阪市 心斎橋/四ツ橋 和食

ひろせ 9月【大阪市 心斎橋/四ツ橋】

毎月定期訪問している東心斎橋の畳屋町にある表記の和食店を訪問。8月は満席が続き予約できなかったので満を持して友人と入店。
雑居ビルの一階に位置するお店はカウンター6席と小上がりのテーブル2卓のみ。もちろんご主人の手元を見ながら食事ができるカウンターが特等席。ご主人のひろせ氏と配膳の女性の2人で切り盛り。

西心斎橋のミシュラン店「ゆうの」で修行されたご主人の素材重視の食い味のある仕事が口によく合う。特に刺身の盛り合わせはこれだけで十分と言って堪能される高齢の客も多いと聞き及ぶ。ご主人はソムリエの資格も持っておられるので赤ワインと肉料理を合わせる客も多い。煮物椀と赤ワインのマリアージュは最近の高級和食店のトレンドのよう。

料理は月替わりの16500円(税別)のみ。吟味された食材を炭火をうまく使ってテンポよく料理を提供される。

座付きはシャンパンとともに蒸した蝦夷鮑、北海道紫雲丹を蒸したもの、焼き茄子、菊花をずんだあえにしたもの。アクセントの松の実も香ばしい。この時期の蝦夷鮑も大きくて食べ応えあり。。

2品目はいつも揚げ物が供される。蟹身と玉蜀黍豆腐を巻いた春巻き仕立て。あしらえは新銀杏とすりおろした唐墨。かなり手間のかかる昔ながらの割烹仕事である。

続いてお酒を日本酒に切り替えて刺身を楽しむ。醤油漬けにした大きなボタンエビ、大ぶりにカットした皮目を炙った真魚鰹、生の北寄貝は身厚で粒マスタードソースでいただく。剣先いかと鮑の身と肝醤油のあえもの、大きなサイズの白甘鯛、ヒラメの昆布じめなど圧巻の8種盛り。和食のコースでこんな贅沢な刺身を出す店は大阪ではないと思う。

煮物椀は菊のお椀で供される。鰻の飛龍頭には牛蒡と生姜が入る。菊花仕立てでとても美しい。出汁はこっくりとした美味しさ。

身厚の白甘鯛の鱗焼きは皮目に油をかけながら時間をかけて炭火で焼き上げる。魚の下には焼いた蓮根が敷かれる。走りの松茸の餡と共にいただく。

肉料理は何度も火入れを繰り返して仕上げる和牛ランプ肉ステーキ。あしらえには万願寺とうがらしの焼き浸し、トリュフの入ったおから、いちじくの田楽など。全く隙のない一皿。

最後に鯵の薬味和えで日本酒を締める。

食事は炊き立て艶々の松茸ご飯。

デザートは梨とシャインマスカットと白胡麻プリン。。

この日のお酒はシャンパンと純米原酒をいただきました。仕事は限りなく丁寧で、毎回食べたいものが提供いただける内容に今回も大満足。ごちそうさまでした。。

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大阪市中央区東心斎橋2-8-23イケダ会館1F
06-7713-0543
17:00~翌0:00

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