カテゴリー:和食

米増 10月【大阪市 福島】

ここ4年くらい毎月定期訪問する表記の和食店を友人と訪問。2023年もミシュランの星を取得したけどそれに価値がないと思っておられるのか、そのことは微塵も語らない。カウンター8席のみで関西の和食で最も予約の取れない店の一つ。次回の予約は来年の夏以降と言われている。ここ最近は14時と17時半スタートの2回転となっている。

法善寺の本湖月等で修行されたご主人の茶味溢れる献立とケレンのない仕事にいつも敬服する。この日の料理は食材の都合で28000円(税・サ別)となっている。(普段は18000円〜)

料理写真は撮ってもいいけど外部に出さないというルール。

装飾を配したカウンターの中では刺身のみが調理される。これは本湖月と同じ。床には自作の抽象絵画とススキが飾られる。

この日の献立のメインは松茸で巨大な上質の丹波産が入荷したとのこと(普段は信州産を使用)

カウンターの中で炭火を使って満遍なく丁寧に焼き上げる。切り口に塩を刷り込みながら味を入れる。かなり大きいのでどうしても時間がかかる。。

この日の炊き合わせに使用する信州産のキノコのプレゼンテーション。

この日はシャンパンと麦焼酎と日本酒2種類をいただきました。

忘備録として献立のみ記載。

・座付はなめこの入った温かい銀杏のすり流し
・凌ぎは鯖寿司(食べやすく半分にカット。一つは辛子、一つは木の芽が添えられる)
・煮物椀は篠山産の鴨肉の丸とネギ
・刺身は徳島産の白甘鯛の昆布締め おぼろ昆布と山葵、炒り酒
・淡路産の大振りの鱧の皮目にアラレをつけて炭焼きにしたものを梅肉にて。
・松茸の炭火焼はスダチを絞っていただく
・高知産の伊勢海老の白味噌仕立ての煮物 小芋と海老味噌、木の芽を添えて
・秋田産、色々キノコの炊き合わせ
・釜炊きご飯 焼き松茸と新物のいくら添え
・柿と洋梨のソルベ さるなし(キウイのような酸っぱい果物)添え
・栗名月なので能勢産和栗を使った金団と薄茶

今回もかなり美味しくいただきました。

過去の米増はこちら

大阪市北区大淀南1-9-16

大阪市 福島 和食

杜氏屋 【大阪市 天神橋筋六丁目】

天神橋筋6丁目にある表記の日本酒専門店を訪問。もっと詳しく言えば純米酒の専門店でかなりこだわりの強いお店。天五中崎商店街の外れにあり有名なカレー店の隣に位置する。

店内はL字のカウンターでお酒は好みを伝えたらチョイスしてくれる仕組み。食事メニューは黒板に書かれたものを選ぶ。

「どのようなお酒がありますか?」→「うちは純米酒だけしか取り扱っていないんです」→「オススメは?」→「どんなタイプがお好きですか?」
という風に進んでいき数銘柄の酒瓶が目の前に出される仕組み。

日本酒の造詣はかなり深く日本酒に関する本も書かれていて、この日もお酒の製法や米や酵母の種類など詳しく説明してくれる。その横にいる調理担当のご主人は全く喋らない。。話しかけても一言返すだけで常連以外には塩対応。

この日いただいた料理は締め鯖、漬物(古漬け)、白菜と鱧の炊いたもの。

日本酒は5種類いただく。最初にいただいた「寧音」は低アルコール(13度)でグレープフルーツのような香りで美味しくて飲みやすい。その他のも階段を上がるように少しずつしっかりした味わいのものをたらふくいただく。

常連率がかなり高く敷居が高い感があるけど日本酒好きの方ならたまらない店だと思います。

HPはこちら

大阪市北区黒崎町7-1
16時〜23時

 

杜氏屋バー / 天神橋筋六丁目駅天満駅中崎町駅

夜総合点★★★☆☆ 3.5

大阪市 天神橋筋六丁目 和食居酒屋

山里料理 まえ川

私どものお店でおせち料理の栗きんとんに使用する栗を買いに丹波篠山を訪問。価格高騰の折、なんとか300kgを事前予約する。界隈を散策した後、地元の友人イチオシの表記の和食店をランチタイムに訪問。150年前の古民家を改装した風情のある店舗はかなりかっこいい。入り口付近は店主の仕事を見ながら食事ができるカウンター席、そのほかに個室仕様の部屋が4つ。今回は個室テーブル席に案内いただく。

地元出身の若き店主は料理人修行のため一度篠山を離れて京都・大阪の名店で修行。今回は地元の食材をふんだんに使った篠山料理のコース5000円を所望する。

前菜は手作りした木片の器に盛り込まれる。柔らかく炊いた地元産のぶどう豆とその練り物、おからとコリンキー(洋かぼちゃ)を合わせたもの、ひじきの山椒煮、鰯の柔らか煮、おくらと梅肉。これだけど上質な料理を提供するお店であることがわかる。

お酒も地元の清酒を中心に料理にあったものをたくさん取り揃えられている。この日は丹波産のスパークリングを所望する。国産ぶどうを使い、酸化防止剤を使用しない生詰無濾過タイプ。ほんのり濁ったビジュアルも美味しそう。

低温調理した鹿肉のロースト。ジューシーでパサつきは全くない。イチジクのソースと柿が美しく絵を描いたように盛り込まれる。トマトピクルス、黒豆塩なども秀逸

薄味で柔らかく炊いた鰊と焼椎茸、木耳、糸瓜に和風餡をかけたもの。器はほとんどのものが地元の丹波立杭焼きの作家物を使用。

しめ鯖は絶妙の締め具合。最近よく見かける癖が残る半生レアなものとは一線を画す。あしらえは大根、冬瓜の酒盗漬け、ピーマン。地味な料理だけどびっくりするくらい美味しかった。

厨房の真ん中に鎮座する大きな炭火焼台では猪、鹿などのジビエや旬の魚が焼きこまれる。ジビエを解体する場所もあるとのこと。この日はパリッと焼き込んだ赤鶏のモモ肉と低温調理された胸肉のハム。あしらえには小芋のマッシュ、きんぴら、蕨塩、自家製柚子胡椒、塩柚子、ピーマンソースなど。

食事は釜炊き丹波産の天日干しのコシヒカリと黒豆味噌の汁。圧巻の漬物盛り合わせは「高菜・胡瓜・茄子・干し大根・赤カブ・さや大根・菊芋・隠元」。艶々のご飯は店主の自家栽培。

最後の甘味は写真撮り忘れで赤紫蘇のムース、ポポの実と押し麦を合わせたもの。久しぶりに美味しい和食をいただいた気がした。次回は夜に訪問予定。わざわざ訪問する価値のある佳店。帰りに兵庫陶芸美術館でルネラリック展があったので立ち寄ってから帰阪。

お店のHPはこちら

丹波篠山市立町93
050-5457-5386

まえ川日本料理 / 篠山市その他)

夜総合点★★★☆☆ 3.5

和食 兵庫県