2010年04月

たこ竹【大阪市 谷町六丁目】

松屋町の人形屋の通りにある押し寿司のお店。大阪寿司って最近あんまり食べないなと思いながら久しぶりに訪問する。何年か前に店の親父が死んでしばらく店を閉めていた期間もあったが今はおかみさんと配達も何でもする具志堅用高(知っているかな・・・)にそっくりの職人の2人でやっている。 暖簾には天保2年と書いてあったので1832年の創業である。安治川を埋め立てて天保山を作ったのがこのころという記憶をしている。この店が180年近くも続いているということには驚く。。お店の中は雑然としていて子供(たぶん孫であろう)の絵が貼ってあったり、持ち帰りの容器や段ボールが積まれてあったり古新聞の山があったりでこの店の中の様子にも驚く。神経質な方はたぶん無理かと思う。(店に入った瞬間ひいてしまうであろう) 持ち帰りが多いと聞くが昼から鯖寿司や焼きアナゴの棒寿司をつまみながらビールを一杯というのにはぴったりである。生の魚が入っていない有名なちらし寿司にしようかと迷ったがこの店はやっぱり箱寿司でということにした。職人も手がすいていたようで比較的早く出てきたのはラッキーであった。 noren.JPG 出てきた寿司は一言でいえば予想を裏切るいい出来栄え。。。炭火で焼かれた穴子は見た目よりふんわりとして、香ばしく丁寧に皮目を包丁でたたいているため酢飯とのなじみがとてもよくしみじみ旨いと思った。間に挟んだかんぴょうも仕事が丁寧で、しんみりとした甘さが昆布の香りのする酢飯とベストマッチ。 海老は赤足エビで旨みも舌触りも最高。ぶりぶりでシコシコ。その海老の横はヒラメの昆布締め。。酢飯と海老とヒラメの昆布締め。。。「俺の好きなもんのオンパレードや~ん」と喜んでいるとおばちゃんがお茶を変えに来てくれた。。(親切である・・・) 小鯛は思ったよりも身が厚く旨み凝縮。。これが一番旨かった。。。もう3つくらいいただきたいと思った。玉子も甘さええ感じでエビとの相性良し。見た目の美しさだけではなくボリュームもありこれだけで結構お腹いっぱいになる。握りと違ってご飯ぎゅうぎゅうに詰まっているからであろう。。 osisusi.JPG メニューには箱寿司1人前2100円と載っていたがお代は1400円であった。これもこの店の不思議である。。何か意図があるのか、いつからかわかんないが値下げしたのか、ランチ割引なのか。。 時代の嗜好に完全に逆行しているこの店はいろんな意味で天然記念物のようである。ご飯も釜炊きですべて丁寧な手仕事。。誰か修業に行って跡を継ぐものが出てくることを祈る。。頑張れたこ竹。。大阪を代表する食文化の継承の為に。。。 大阪府大阪市中央区松屋町住吉3-8 11:00~19:30 定休日 木曜、第二金曜らしい

大阪市 谷町六丁目 寿司

イタリア物語 (泉州パスタ)【大阪府 泉南市】

2008年に初めて訪れてからはや3年になる。。と店主は言っていた。。。 一番最初にいただいた時のこの店のパスタの衝撃は忘れられない。。 寿司屋の頑固親父のような風貌の店主がほとんど一人で切り盛りする。 東京から取り寄せる生パスタと地元の野菜攻撃と完璧なソースの調和はいまだに食べログでもノーマークである。。大阪からわざわざ高速料金2500円を払って800円のパスタを(開店当初は750円)いそいそと行く私のような者は珍しいがそれだけバランスが良い幸福な時間を提供いただけるものであることは保証できる。 1年くらいぶりに行くとまたまたメニューが進化していた。。。この高齢のご主人の研究の深化は相当なものである。。あれも食べたいこれも食べたいと思うようなものばかりで具材を変えているだけではなくそれぞれにあったソースを組み合わせきちんとした一つの完成した逸品に仕上げているところがさすが。 この店のもっちりした麺はそこらにある乾麺のつるつるのコシコシとしたものではなく表面がざらざらでなんともいえない口当たりと咥内でもソースとのからみを楽しませてくれる。。 独特のボリューム感と歯ごたえはまさに生麺の味わい。。 かなり迷った挙句に本日は岩だこのマヨネーズトマトソース(1090円)をいただく。 itariamenyu.JPG 出てきたパスタは・・・・ 冷めないようにと開店当初からの口の狭い四角い器に入れられて、バジルの香りがたっぷりのトマト味。思ったほどマヨネーズしておらずこのあたりがプロの矜持であり野菜も麺もソースもすべてが優しい味になっており、この手のパスタを塩加減がとんがっていたりトマトの酸味が強すぎたりしがちでそれが味のパンチのような体裁を示しているところが多いが、このパスタは何一つ調和を壊すものはなくしかもバジルの香りも強烈でソースであるトマトの滋味がしっかり感じられ、出されたとたんに餌を与えられたワンコのようにわき目も振らずにいただいてしまう。ぷりぷりの地元産の小さな岩だこもいいアクセントになっている。 itariatako.JPG この店のパスタを語るには入っている野菜の種類にびっくりしてしまう。しかもそのすべてが完全にいい形で火入れされている。列挙すれば「かぼちゃ」「トマト」「人参」「しめじ」「絹さや」「三度豆」「フキ」「ズッキーニ」「ホウレン草」「春大根」「山芋」「小切りなす」「一寸豆」「赤ピーマン」「黄ピーマン」「ゴボウ」「蓮根」「ブロッコリー」「筍」「蕨」「ぜんまい」・・・見えているだけでもこれだけ・・・一応ちゃんと調べた。。 どんだけの数の野菜入ってるねんと数えていると店主の福井賢太郎氏のほくそ笑む顔が見えた。。まさにギネス級のパスタ。。。以前のブログに「泣けるパスタ」と表現して紹介したことがあるが、さらに進化をかさね、しもはや「神が降臨するパスタ」と行ってもいいくらい一皿の中にさまざまなこだわりと食材の持つ力が凝縮されている・・ 今年になってもう2回休んだと言っていた(大丈夫かよ)。。。年中無休で世のため人の為にうまいパスタを作り続ける仙人のようなその姿はもはや料理人の域を超えた芸術家のようなオーラを醸し出している。。この店で食事をしていると、この店主は本当にこの場所(泉南)が好きでその場所で取れる野菜が好きで、パスタを作ることが大好きなんだなとわかる。。。 周りのロケーションもそうだがゆっくりといい時間を過ごすことができるあまり人には言いたくないお店。。 一度行ってみてちょ。。 大阪市泉南市樽井1-2-13 イタリア物語 年中無休 過去のブログはこちら その1 その2

大阪府 泉南市 レストラン

とり神楽【大阪市 肥後橋】 【大阪市 淀屋橋】

淀屋橋に用事で寄った帰りにランチを探していたら「究極の親子丼」という看板発見。 宮崎地鶏を売りにしたお店の経営で夜はしゃぶしゃぶや水炊きを個室で食べるお店としてにぎわっているようである。980円と親子丼としては高いかなと思いながら目をつぶってえいや!と思い切って入店する。。出てきた親子丼は地鶏を炭火で焼いてとじているという代物。卵の柔らかさと味の加減は問題が無いが炭火の香りと出汁の味が私には向いていない(好みではない)と感じてしまう。シコシコした硬さもいいのだが新鮮なブロイラーで作ったほうが旨いと感じるのは私だけかと考えてしまう。 oyakodon.jpg 食べなれた味というか卵と鳥との相性というのか卵と鳥肉とご飯のハーモニーが聞こえてこなかった。。 私が難聴であるからかもしれないが・・・?  980円という値付けと店頭の看板が究極の親子丼となっていたので期待しすぎたのかもしれない。私の理解する究極は食材も調理法もそれ以上はないという極めつけた料理の最終到着点というものでそう考えると少し肩すかしをされた気がした。たとえば卵一つにしても以前人にいただいたもので若鳥が4か月位で初めて産む初卵という小さなものだが濃い~味と力を感じる希少なものがある。また妊婦にプレゼントする習慣のある地方もあると聞いたことがある。。そんな卵と脂ぶんたっぷりの肥えたブロイラーのモモ肉を使った親子丼をいただいてみたいものである。(あくまで個人的な好みです)でもサラリーマンを中心に結構にぎわっていた。。淀屋橋周辺は景気がいいのね。。 宮崎地鶏と旬菜 とり神楽 淀屋橋店 大阪市中央区北浜4-8-4住友ビルディング4号館1F

とり神楽 淀屋橋店居酒屋 / 肥後橋駅淀屋橋駅大江橋駅

大阪市 肥後橋大阪市 淀屋橋 和食